⑴『サンドイッチ法』で英文と日本語訳をリンク出来るようにする
今回は、Thatを使った構文の指導法についてです。このthat構文、あまり難しくはなさそうですが、実際に生徒の解答や解く姿を見ていると、混乱してしまっていることがありました。そこで、今回は、英文と日本語文にそれぞれどの様に配置するかをシンプルに『サンドイッチ法』で見える化することによって生徒も理解できるような指導法を伝えていきたいと思います。
⑵指導のポイント
1,生徒に主語がどんな動作をしているのかを見抜いてもらう。
2,サンドイッチ法で英文と日本語文の言葉の位置を比較しながら、並べていけるようにする。
⑶SV(that)構文では動作の主体=主語が2つある
例として、下記の文章を見てください。
例)I think that he is watching TV now.
「私は彼が今テレビを見ていると思う。」
まず、SV(that)構文におけるthatとは、「~ということ」を表しています。そして、この文章には、「~は」「~が」という日本語で主語になる部分が「私は」「彼が」の2つあり、さらには動作も2つあることが分かると思います。あまり英語が得意でない中学生にとっては、これらの主語、動詞が複数個あることが混乱のもととなってしまっています。
そこでまずは、それぞれの主語の動作を、日本語訳を使って考えてもらいます。「私」は「思う」のか「見ている」のかどちらなのかをクイズ形式で出題し、どちらなのか分かるようにしてもらいます。
⑷『サンドイッチ法』で見える化する
それでは次に、日本語訳を見てどのように英語を並び替えていくかです。ここでつかえるのが、『サンドイッチ法』です。
「私は彼が今テレビを見ていると思う。」
↓(that以下を前のI thinkの部分がサンドしている!)
「I think that he is watching TV now.」
日本語訳を見てみると、「私は彼が今テレビを見ていると思う。」と両端が1つの主語と動作としてリンクしています。そして、英文としては「I think that he is watching TV now.」となっています。つまり、両端の日本語が、英文の始めに来ているというシンプルな形をつくりあげています。そして、that以下に残った主語と動詞で文章を作っていると思います。
⑸難しくない単元だからこそ、生徒の記憶に残りやすいよう工夫する
今回の構文は重要度もそれほど高くなく、出題量もあまり多くないと思います。しかし、読解問題などでthatが省略された形ででてきた際、必ずつまずく部分の一つといっても過言ではないと思います。このような単元は名称などを工夫して記憶に残りやすいような指導を行うことが重要です。