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余剰分析Ⅱ-公務員試験のためのミクロ経済学

bestkateikyoshi.hatenablog.com

登場人物

カズ

地域活性ボランティアサークルに所属する大学1年生。経済学部に所属しているが、数学は苦手。

Photo by All Solhouettes / Adapted

先輩

カズと同じ地域活性ボランティアサークルに所属する2つ上の先輩。経済学部に所属している。留学経験があり、外国人の友人も多い。

「デッド・ウエイト・ロス」と「課税」

あっ、先輩、こんにちは!以前、余剰分析について「デッド・ウエイト・ロス」について今度教えてくれるって話したの覚えてますか?

こんにちは、カズ。うん。覚えてるけど、どうしたの?

今教えてください!

うん、大丈夫だけど、どうしたの?今日はすごいやる気だね(笑)。

はい、明日「デッド・ウエイト・ロス」などについて小テストが授業であるので...。

なるほど。じゃあ、少し前回の余剰分析についてにも触れながら話そうか。

ありがとうございます。

まず、図1や図2のように「消費者余剰」と「生産者余剰」を足し合わせた合計が「総余剰」になるのは覚えてる?f:id:bestkateikyoushi:20170228235752p:plain

図1;余剰分析①

f:id:bestkateikyoushi:20170228235812p:plain

図2;余剰分析②

はい。「総余剰」は市場全体の余剰の合計を指していて、「総余剰」が大きければ大きいほどこの市場では効率的な売買ができているという話は聞きました。

うん、そうだね。それじゃあ、図1と図2の「総余剰」、どちらが大きかったんだっけ?

図1の総余剰は1900円で、図2の総余剰は2550円なので図2の方が大きいです。

そうだね。このように市場で一番総余剰が大きくなるのは図2のような「需要曲線と供給曲線の交点」の価格と数量の時だとされているよ。

なるほど。じゃあ、今の話と「デッド・ウエイト・ロス」がどうつながるんですか?

デッド・ウエイト・ロス」とは、これから話す「課税」や「規制」によって「総余剰」が減少した分を指しているよ。「死荷重損失」や「厚生損失」とも呼ばれるかな。

f:id:bestkateikyoushi:20170228235752p:plain

図3;余剰分析①

例えば、もともと需要曲線と供給曲線の交点の「価格」と「数量」で市場が均衡していたのに、「課税」や「規制」の影響で図3のように価格が1200円、供給される数量が2人になってしまうと、本来なら2550円分の総余剰だったのに、総余剰が1900円になってしまって損をするよね。

そうですね。

この2550円と1900円の差である650円が「デッド・ウエイト・ロス」とされているよ。本来ならば得られたであろう総余剰が「課税」や「規制」の影響で減少してしまう量を指しているんだよ。

なるほど。今、「課税」と「規制」って分けてますが、どう異なるんですか?

まず、「課税」について見ていこう。まず、政府が市場へ課税する方法は大きく「従量税」と「従価税」の2種類あるよ。

なんか難しい言葉が出てきましたね...。

そうだね(笑)。まず「従量税」とは「1個当たりt円というように個数ごとに税金をかける」税の種類だよ。図4を見てみようか。

図4;従量税

まず、もともと需要曲線と供給曲線が均衡の時に1個の価格が400円のチョコレートがあるとするよね。そのチョコレート1個200円従量税をかけるとする。そうすると、課税後の供給曲線が右にシフトするよ。(図4の2枚目のスライド)

課税後の供給曲線は右にシフトしたとき、均衡価格は500円で販売数量は3個になりましたね。

うん。そうすると、課税されたときの政府の徴収量の合計っていくらになると思う?

1個200円の課税で3個販売されたので合計600円になります。

そうだね。するとこの時、販売価格は500円だけど、1個200円課税されているから生産者にとっての生産価格は300円になるよね。(図4の5枚目スライド)そうすると、従量税の時の総余剰は以下のようになるよ。

従量税の総余剰は?

総余剰=消費者余剰+政府税収(課税分)+生産者余剰

消費者余剰=(800-500)×3×1/2

          =450(円)

政府税収(課税分)=(500-300)×3

               =600(円)

生産者余剰=300×3×1/2

          =450(円)

総余剰=450+600+450=1500(円)

総余剰は社会全体の余剰のことだから、政府の取り分も含まれるから上記のような計算結果になるよ。最後に図4の6枚目のスライドを見てもらいたいんだけど、デッド・ウエイト・ロスは元の均衡での総余剰から、課税後の総余剰を引いた残りの部分になるよ。

デッド・ウエイト・ロスの計算

デッド・ウエイト・ロス=(元の均衡点の総余剰)-(課税後の均衡点の余剰)

元の均衡点の総余剰=800×4×1/2

                  =1600(円)

課税後の均衡点の余剰=1500(円)

デッド・ウエイト・ロス=1600-1500=100(円)

なるほど。従量税についてはよく分かりました!それじゃあ、「従価税」は従量税とどう違うのですか?

「従量税」の「1個当たりt円」というように個数ごとに税金をかけるのではなくて、「従価税」は、「1円当たりt円」といった具合に価格に対する割合で課税する方式だよ。消費税とかの8%とかが「従価税」に該当するね。

「従価税」の時は「従量税」の時とは計算などが異なるのですか?

いや、そこまでは変わらないよ。「従価税」も需要曲線と課税後の供給曲線の交点から課税後の総余剰を求めるだけだから。ただ、課税後の供給曲線の傾きが少し変わるからそれだけ見てみよう。

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図5;従価税

図5の課税後の供給曲線は課税前の供給曲線とは傾きが異なっているよね?これが「従量税」との違いだよ。

なんで傾きが変化するんですか?

例えば、消費税10%だと仮定して、1個だけ財を販売したときは1個100円で課税後は110円だよね。(図6)

図6;従価税

そうですね。

じゃあ、生産者が2個販売しようとする時って、生産者の考える価格は上がるんだよね。例えば、2個作る時の1個の価格を150円にしたいとするよね。そうすると、消費税10%の時の課税額はどうなる?

財1個に対する課税額は15円になります。

うん。そうだね。今見たように、課税額が1個目と2個目で違っていたよね。これが「従量税」との違いなんだ。このように価格に対するパーセンテージで課税されることによって課税額の傾きが変わってくるんだよ。

なるほど。「従量税」と「従価税」の違いがすっきりしました!

 今回は課税についてだけだったけど、また機会があれば「規制」によってデッド・ウエイト・ロスが発生するケースも話すね。

ありがとうございます!今聞いたことを参考に明日の小テストも頑張ります!

bestkateikyoshi.hatenablog.com

※参考

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