読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

分かりにくいを分かりやすいに

受験生や塾講師、家庭教師、資格試験を控えた社会人に向けて情報発信を行うサイトです。

Tutoring For EveryOne

元家庭教師で現職公務員による分かりやすさを追求した全ての学ぶ人のためのサイト

【スポンサーリンク】

効用とは何か?-公務員試験のためのミクロ経済学

bestkateikyoshi.hatenablog.com

登場人物

カズ

地域活性ボランティアサークルに所属する大学1年生。経済学部に所属しているが、数学は苦手。

Photo by All Solhouettes / Adapted

先輩

カズと同じ地域活性ボランティアサークルに所属する2つ上の先輩。経済学部に所属している。留学経験があり、外国人の友人も多い。

効用とは?

あっ、先輩、こんにちは!今日は何か調子悪そうですね。大丈夫ですか?

こんにちは、カズ。ありがとう、昨日ゼミの飲み会でビール飲み過ぎたからまだ少し気持ち悪いね...。

そうでしたか...先輩、ビール好きでしたっけ?僕も早く二十歳になって飲んでみたいです。

ビールは好きだよ~。でも、飲みすぎて今は気持ち悪すぎてお酒のことは考えたくない(笑)。

今日はゆっくり休んでください(笑)。

ありがとう、昨日は飲みすぎて私のビールに対する効用はこれ以上飲むと逆に下がりそうな感じだよ。

あれ、「効用」ってミクロ経済学の講義でやったのは覚えているんですが、何でしたっけ?

「効用」っていうのは「消費者の主観的な満足度」を示していて、消費者はこの効用を大きくしようと行動(財を購入)すると仮定しているよ。

モノやサービスなどの財を購入して「効用=満足度」が高まるってことですか?

うん。カズもお腹が空いた時食欲を満たそうとして何か食べ物を購入して食べるよね。他には例えばスマホゲームで早くクリアしたいと思って課金したりするよね。それによって食欲を満たしたり、早くクリア出来たりと満足できるよね。これが経済学で使われる効用の正体なんだ。

なるほど。

例えば、ケーキを使って効用を考えてみよう。(図1)

図1;ケーキの効用

まず、私はケーキが好きで、1個食べた時には満足しているけどもっと食べたいと思っているとするよね。そう思った時私は2つ目を食べたとすると効用は増えると思う?

もっと食べたいと思っていたので効用は増加すると思います。

そうだね。じゃあ次に、私は2個でも満足出来なくてもっと食べたいと思って3つ食べたとするよね。そうすると効用は増えると思う?

はい、3個目を食べる時も効用は増加します。

うん。じゃあ最後に、4つ目も誰かからもらって食べられることになったんだけど、流石にもうお腹いっぱいだと思っているとするよね。その時、効用は増加すると思う?

ええっと、もうお腹いっぱいということで4つ目を食べてもあまり満足できないので効用は殆ど増加しないと思います。

そうそう。今のケーキのように効用って好きなもの(財)を消費すればするほど増加していくんだけど、消費しすぎるとさすがにもう満足しなくなってくるよね。

なるほど。現実世界と同じですね。

そして、今の効用と、消費された財の個数の関係を1財の効用関数と呼ばれる一番簡単な関数で表すことができるよ。

図2;1財の効用関数

 

縦軸のUが効用の大きさを表していて、横軸のxが財の消費量を表している感じですか?

そうだよ。ちなみに効用の数値は満足度を定量化しただけだから、そこまで気にしないでね。

分かりました。ちなみになんで曲線のはじめの方が効用の上がり具合が良くて、消費量が多くなってくると効用があまり上がらなくなっているのですか?

いい所に気付いたね。さっきのケーキの例を使うと、1つ目のケーキを食べることが出来た時って、かなり嬉しいよね。それじゃあ、1個目を食べた時と2つ目を食べた時ってどちらが効用の伸びが大きくなると思う?

食べる量が増える時より少しでもいいので初めて食べる1個目の方が満足度は大きくなると思います。

そうだね。図2を見ると1個目を食べたとき効用はゼロから3になっているよね。じゃあ、1個目から2個目を食べた時効用はいくつ伸びてる?

ええっと、1個目から2個目になると効用が3から5に増加しているので2増えています。

そう!ということは、ケーキをはじめて食べた時の方が効用の伸びは大きいよね。これって現実でも同じで、同じ量でも1個目を食べる時の方が、2個目を食べる時より効用の増加量は大きくなるんだよ。

なるほど。

逆に4個目になってくると、それ以上食べてもお腹いっぱいで満足できなくなるから効用の伸びも小さくなってしまうために、1財の効用関数はグラフのような曲線になっているんだよ。

そういうことだったんですね。

これが一番簡単な効用関数なんだけど、現実には1つの財だけではなくてもっとたくさんの製品やサービスなどの財を組み合わせて効用を高めているよね。

そうですね。ケーキだけでは生活できません(笑)。

だから、大学レベルのミクロ経済学ではもう少し財の数を増やして2財での効用関数っていうのも勉強するよ。

なんだか難しそうですね...。

まぁ、確かに1から厳密に考えると大変なんだけど1から理解する必要はないと思うよ。そうすると覚えることもそんなに多くなくなるし、2財の効用関数ってミクロ経済学でよく使われるから覚えておくと便利だよ。

そうなんですか、じゃあ覚えられるよう頑張ります!

よし、頑張ろう。じゃあ、まず図3を見てみようか。

図3;お茶とコーヒーの2財の効用

今図3のようにお茶とコーヒーがあるとするよね。どちらも好きだとして今それらを合計4本飲んでいいとしたら、何本ずつ組み合わせて飲むと満足度が高くなりそう?

コーヒーの方が極端に好きとかは考えませんか?

うん、好みは本来人によって異なるけど今回はどちらも同じくらい好きな人にしよう。

どちらも同じくらい好きだという人を想定するのであれば、コーヒー4本やお茶4本とどちらか一方に偏るのではなく、2本2本でお茶とコーヒーを組み合わせて消費した方が満足度は高くなると思います。僕もコーヒー好きですがコーヒー飲みすぎると口の中が気持ち悪くなってくるのでお茶も欲しいです。

そうそう。ミクロ経済学でも2財の効用関数を作る際には断りがなければ、通常2財を上手く組み合わせて消費した方が効用は高くなるという仮定を置いているよ。

図4;2財の効用関数

図4の2財の効用関数を見てみよう。縦軸のYがお茶の個数で、横軸のXがコーヒーの個数だとするよ。まずはじめに効用曲線についてだけど、効用曲線上はどこでも同じ大きさの効用だと考えていて、例えば図4で言うと『お茶4本とコーヒー1本』の組み合わせと、『お茶2本とコーヒー2本』の組み合わせの効用は同じだと考えられるよ。

本数が違うのに効用は同じになるんですか?

そうだね。どちらか一方に偏り過ぎていても満足度ってそれほど上がらないよね。だから図4の場合では、『お茶4本とコーヒー1本』の組み合わせと、『お茶2本とコーヒー2本』の組み合わせの効用は同じとなっているね。

なるほど。

そして、特殊な効用曲線でなければ、グラフが右に行けば行くほど効用が高くなるとされているよ。図4でも『お茶2本とコーヒー2本』の組み合わせより『お茶3本とコーヒー3本』の組み合わせの効用の方が右側にあるから効用は高いとされているよ。

単純に金に糸目を付けなければ財の個数が多ければ多いほど効用自体は高くなるってことですね。

原理的にはね。一応、この効用曲線を「無差別曲線」と言ったりもするから、別のものだと勘違いしないようにね。なんで「無差別曲線」っていうかは下の動画で説明してくれているから時間があるときにこれを確認してみよう。

 

ありがとうございます、これ以上新しいことを覚えようとすると頭がパンクするのでまた今度見てみます(笑)。

はじめにも言ったようにミクロ経済学では家計(消費者)が限られた資源(お金)の中で効用(満足度)を最大にするということを前提にして分析を進めていくから、効用はとても重要になってくるよ。

はい、しっかり理解できるようにもう一度復習してみます。

今回ははじめに話したお酒の効用関数について話さなかったけど、お酒は特殊な効用関数の部類に入ってくるからまた今度特殊な効用関数について見ていこう!

ありがとうございます!

bestkateikyoshi.hatenablog.com

参考

 

【スポンサーリンク】