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最適消費(効用最大化)-公務員試験のためのミクロ経済学

bestkateikyoshi.hatenablog.com

登場人物

カズ

地域活性ボランティアサークルに所属する大学1年生。経済学部に所属しているが、数学は苦手。

Photo by All Solhouettes / Adapted

先輩

カズと同じ地域活性ボランティアサークルに所属する2つ上の先輩。経済学部に所属している。留学経験があり、外国人の友人も多い。

最適消費(効用最大化)とは?

あっ、先輩、こんにちは...。

こんにちは、カズ。どうしたの?そんなに暗い表情で。

先日、今月自由に使えるお金が残り1000円しかなくて、何を買おうか迷っている話をしましたよね。先輩が「予算制約線」について話してくださった時のことです。

うん。覚えているよ。1000円という残りの予算の中で、1個250円のチョコレートと1冊500円のマンガの個数をどう組み合わせて購入するかって話だよね。

そうです。実はあの後、本屋行って衝動的にマンガを買いたくなってしまって2冊買ったのですが、今になって1冊マンガは我慢してもチョコレートを買えばよかったなと後悔しているところです。

なるほど。じゃあ今回のカズは、自分の「最適消費点」を見誤った感じだね。

「最適消費点」?何でしたっけそれ?また難しそうな用語が出てきましたね...。

ミクロ経済学の授業で聞いたことない?「最適消費点」っていうのは、前回話した2財の「効用曲線(無差別曲線)」と「予算制約線」が接する点のことで、予算の中で効用を最大にする2財の消費の組み合わせを示した部分のことだよ。

「効用曲線(無差別曲線)」と「予算制約線」が接するってどういうことですか?

「効用曲線(無差別曲線)」と「予算制約線」が接するっていうのは、図1の赤い点のことだよ。赤い点は図1の「効用曲線(無差別曲線)」と「予算制約線」の「最適消費点」になって、今の予算の中で効用を最大にできる2つの財の消費の組み合わせになるよ。 

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図1; 「効用曲線(無差別曲線)」と「予算制約線」の一致

ただ、いきなり図1の赤い点が限られた予算の中で効用を最大化できる最適消費点だと言っても難しいと思うから、以前話した「効用曲線(無差別曲線)」と「予算制約線」の復習も兼ねながら、一つずつ話していこう。

はい、お願いします!

まず、「効用曲線(無差別曲線)」についてだけど、よく使われる2財の効用曲線とは、消費者の主観的な満足度を表す曲線で、同じ曲線上なら効用は同じだったよね。

図2;2財の効用曲線

また、特殊な形の効用曲線でなければ、通常はこの曲線が右上にシフトすればするほど効用の高い効用曲線だということを示しているということを話したね。

そうですね。

そして、普通の消費者であれば、自分の効用(満足度)を出来る限り高めたいと思うよね。つまり、2つの財をより多く購入・消費出来れば効用も高まるよね。(図2)

はい。図2のように、「お茶2本、コーヒー2本」の組み合わせより、「お茶3本、コーヒー3本」の組み合わせの方が効用は高いです。

そうだね。そうすると、「お茶2本、コーヒー2本」の組み合わせと「お茶3本、コーヒー3本」の組み合わせはそれぞれ効用の大きさが違うから、違う効用曲線に属するってことは分かる?

ええっと、同じ効用曲線上は全て効用の大きさが同じということは、効用の大きさが異なれば違う効用曲線に属するということですね。

そう。効用曲線っていうのは、効用が同じ消費の組み合わせ(例;「お茶2本、コーヒー2本」や「お茶4本、コーヒー1本」のような)の集合体を示しているよ。つまり、右上にある効用曲線を通る座標(消費の組み合わせ)の方が効用の高い消費の組み合わせを示しているということになるよ。

「効用曲線(無差別曲線)」が右上にあればあるほど効用が高いという意味なので、出来る限り右上にある「効用曲線(無差別曲線)」上の座標(消費の組み合わせ)を消費者は選択するということですね。

そうそう。

それじゃあ、右上にある消費の組み合わせの方が効用が高いんだったら、たくさん買って消費すればいいんじゃないですか?

まぁそうなんだけど、現実ではお金に限りがあるから無限に買うということはできないよね。そして、その予算というのをミクロ経済学では「予算制約線」で示しているんだ。

図3;予算制約線

例えば前回話した例を使うと、1000円しか予算がない状況で、1個250円のチョコレートと1冊500円のマンガをどう購入するかっていう消費の組み合わせを考える時、図3の9つの青い点しか購入パターンがないよね。

そうでしたね。確か図3のように、予算を最大限使って購入できる消費の組み合わせ(例;「チョコレート4個、マンガ2冊」や「チョコレート2個、マンガ1冊」のような)を線で結んだ部分が「予算制約線」でしたね。

うん。そして、「予算制約線」より左側を「消費可能領域」と言ったね。

思い出してきました。

良かった。ミクロ経済学では現実と同じ様に限られた予算の中で、どの消費の組み合わせが効用を最大にするかを考えるのが消費者について学ぶ上で核になってくるんだ。

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図4;最適消費(効用最大化)①

図4のように、より右上にある「効用曲線②」の方が「効用曲線①」よりも効用が大きいことを表しているよ。

より右上にある効用曲線上の消費の組み合わせを選んだ方が良いってことですね。

そうだね。つまり、予算制約線上ギリギリまで消費する組み合わせの中で効用が高い消費の組み合わせを選ぶということが、予算の中で効用を最大化するということになるよ。

図5; 最適消費(効用最大化)②

図5を見てみよう。一枚目のスライドは、はじめにカズが言っていた「チョコレート0個、マンガ2冊」の時の効用曲線だよ。見てわかるように、予算の中でもっと効用曲線を右上にシフトさせて効用を上げることが出来るよね。

はい。

次に2枚目のスライドのようにはじめより少し右側にシフトしている効用曲線を見てみよう。この効用曲線は「チョコレート1個、マンガ1冊」を通る曲線だよね。

そうですね。

これは先ほどの「チョコレート0個、マンガ2冊」より「チョコレート1個、マンガ1冊」の方が効用は高いということを示しているよ。

なるほど。

ただ、「チョコレート1個、マンガ1冊」の組み合わせだと250円と500円の計750円で予算は1000円だったからまだ買う余裕あるよね。もっと効用を上げることができそうだね。

そうですね。

「チョコレート1個、マンガ1冊」の組み合わせより、3枚目のスライドのように、予算制約線上(予算を最大限効率的に使って)でギリギリ効用曲線と接する点(「チョコレート2個、マンガ1冊」)の方が、予算1000円を最大限活用して効用を高められる消費の組み合わせになるよね。

そうですね。あ、効用曲線がこれ以上右上に行くと予算制約線より右側に行ってしまって、予算の中で購入できる財の組み合わせにはならないからここがギリギリっていうことですね。

そう。だから、予算制約線と接する効用曲線の時の接点が、効用が最大になる消費の組み合わせになるんだよ。

なるほど。

試験的な話になると効用曲線と予算制約線の接する点を求める計算の方法とか知らないといけなくなるんだけど、まずはそれより「効用曲線とは何か?」、「予算制約線とは何か?」、「なぜ効用曲線と予算制約線の接する点が最適消費点になるのか?」というのを理解することが、長く暗記できるようになるために重要だよ。

そうですね。計算をただ何となく覚えているだけでなく、しっかり理解出来た方が長く覚えられると思うので、しっかりまずは考え方をイメージ出来るように自分でもう一度復習してみます!

bestkateikyoshi.hatenablog.com

参考

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