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価格変化Ⅲ『上級財・下級財・ギッフェン財』の違い-公務員試験のためのミクロ経済学

bestkateikyoshi.hatenablog.com

登場人物

カズ

地域活性ボランティアサークルに所属する大学1年生。経済学部に所属しているが、数学は苦手。

Photo by All Solhouettes / Adapted

先輩

カズと同じ地域活性ボランティアサークルに所属する2つ上の先輩。経済学部に所属している。留学経験があり、外国人の友人も多い。

上級財・下級財・ギッフェン財の違いは?

あっ、先輩、こんにちは~!

こんにちは、カズ。今日も前回に引き続きミクロ経済学の消費者の理論の中で特に難しい部分の1つである「価格変化」について話していこうか。

お願いします。確かこれまで2つの財の片方の価格が変化することによって最適消費点の消費の組み合わせがどう変化するかについてと、「代替効果」、「所得効果」、「全部効果」についてやりましたね。

そうだったね。今回は前回話した「代替効果」と「所得効果」を利用して「上級財」、「下級財」、「ギッフェン財」という財の分類について話していくよ。

はい。そもそもその3つの財の違いって何で、どう見分けるのですか?

うん。そもそもこの3つの財の分類は、財の性質の違いで分類されていて、上級財は「所得が増加したときに、消費が増加する財」を言い、下級財とギッフェン財は「所得が増加したときに、消費が減少する財」のことを言うよ。

あれ、なんで「下級財」と「ギッフェン財」は同じなのですか?

ギッフェン財」は大まかな分類で言うと、「下級財」の仲間に入るから「所得が増加したときに、消費が減少する」という性質は同じなんだよ。ただ、狭い意味の「下級財」は「所得が増加して消費が減少しても、価格が他の財に比べて割安になる分(代替効果)結果的に消費量自体は増加する」財なのに対し、「ギッフェン財」は「価格が他の財に比べて割安になって(代替効果)消費量は少し伸びても、所得効果によって消費量が大きく減少してしまうため、結果として消費量が減少してしまう」財となっているよ。

ええっと、なんか難しいですね...。

そうだね。言葉だけだと理解しにくいから、グラフを使って理解できるようにしよう。

はい。

まず「上級財」についてだけど、マンガ(横軸)を例にして考えてみよう。図1のようにマンガの価格が1冊500円から250円に下がったとするよね。すると、点Aから点B(代替効果)と点Bから点C(所得効果)でマンガの消費される冊数がどのように増減しているかな?

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図1;「上級財」(マンガを例に)

マンガがチョコレートに比べて割安になると点Aから点B(代替効果)では5冊から7冊に増えています。また、点Bから点C(所得効果)でも7冊から8冊になっていて増えています。

そうだね。このように、財(/マンガ)の価格が安くなった時に、代替効果と所得効果のどちらとも消費量が増加する財が「上級財」だよ。逆に財(/マンガ)の価格が高くなったときでも、代替効果、所得効果のどちらとも消費量が減少すればその財は「上級財」となるよ。

なるほど。「上級財」は価格が下がると(/上がると)、代替効果・所得効果によって消費量が増加(/減少)する財のことなんですね。

そうそう。次に狭い意味の「下級財」についてなんだけど、図2を見てみよう。マンガの価格が1冊500円から250円に下がったときの図2の代替効果(点Aから点B)、所得効果(点Bから点C)によって、消費量がどのように増減している?

f:id:bestkateikyoushi:20170313135048p:plain

図2;「下級財」(マンガを例に)

代替効果(点Aから点B)でマンガの消費量が5冊から7冊に増えています。ただ、所得効果(点Bから点C)でマンガの消費量が7冊から6冊に減っています。

そうだね。このように、財(/マンガ)の価格が安くなった時に、代替効果で消費量は増えるけど、所得効果では消費量が減ってしまう財のことを「下級財」と呼ぶよ。

ギッフェン財」も同じように財(/マンガ)の価格が安くなった時に、代替効果で消費量は増えるけど、所得効果では消費量が減ってしまうんですよね?

うん。そうなんだけど、「ギッフェン財」は代替効果による消費の増加量よりも所得効果による消費の減少量が大きいときのことを言うよ。

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図3;「ギッフェン財」(マンガを例に)

図3のマンガの価格変化による消費量の変化を例に、「ギッフェン財」について理解してみよう。まず、図3のマンガの消費量は、代替効果と所得効果によってどうなっている?

代替効果(点Aから点B)でマンガの消費量が5冊から7冊に増えています。ただ、所得効果(点Bから点C)でマンガの消費量が7冊から4冊に減っていて、価格変化前に比べて消費量が減ってしまっています。

そうだね。狭い意味の下級財の時も、財の価格が下がると代替効果で消費量が増加して、所得効果によって消費量が減少していたんだけど、それでも全部効果(点Aから点C)を見ると消費量は増加(5冊から6冊)していたよね。

はい。

でも、図3はどうかな。

全部効果(点Aから点C)を見ると、消費量は5冊から4冊と減ってしまっています。

そうだね。まさにこれが「ギッフェン財」の性質で、価格が下がった(/上がった)にも関わらず、消費量が減少(/増加)してしまう財のことを言うんだ。

なるほど。でも、現実には「ギッフェン財」のように価格が安くなったのにと消費量が減少してしまう財はあるのですか?

うん。一応あるにはあるよ。昔の日本人の庶民の主食は米以外の麦などの雑穀が多かったといわれているんだけど、例えばもし麦の価格が安くなったらどうなると思う?

え、麦の消費量が増えるんじゃないですか?

いいや、人間食べられる量は決まっているから、もうすでに麦が多く食べられているなら、価格が安くなってもそこまで増えなくないかな?むしろ、麦が安くなって食費が浮いた分、米など少し高いモノを食べようと贅沢するよね。

確かに、お金が浮いたなら満足感を高めるためにより美味しいものを食べようとします。

そう、そうすると、お米を食べることで、食べる量に限りがあるから麦の消費量は価格が安くなったのに減ってしまうという「ギッフェン財」で見た現象が起こってしまうんだよ。

なるほど。確かにそうですね。よく分かりました!

最後に、今回使ったマンガの価格下落による消費量の変化をまとめたものを図4に書いておいたよ。

f:id:bestkateikyoushi:20170313135007p:plain

図4;価格が下落したときの財の性質による変化

具体的な数字を使うことによってより理解できるようになると思うから、図1~図3と照らし合わせながら見てみるといいと思うよ!

ありがとうございます!

bestkateikyoshi.hatenablog.com

参考

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