家計による労働供給の理論-公務員試験ミクロ経済学
あっ、先輩、こんにちは!
こんにちは、カズ。最近授業でよく寝てるって聞くけどどうしたの?
実はシフトにたくさん入ってて睡眠時間が削られてしまってて...。
お疲れ様だね。でも、息抜きとかもしっかりとやった方が良いよ。せっかくの大学生活だし。
そうですよね。でも、どれくらいのバランスでシフトとか入れるのがいいんでしょうね。経済学でも働く時間とかを分析する理論とかないんですか?
うん、あるよ。労働供給の理論という、働く時間を何時間にして、その代わりに余暇の時間を何時間にするのが良いのかを分析する理論が。公務員試験でもよく出てくるし、せっかくだから今日勉強してみよう!
労働供給の理論とは?
ミクロ経済学では、2つの財を使って効用最大化を分析する2財モデルがよく出題されます。2財モデルとは、「予算制約の下で、効用を最大化する2つの財の消費の組み合わせを決定する」のことです。ミクロ経済学といえば、このモデルが一番ポピュラーですが、労働供給の理論でもこのモデルを応用して考えます。
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まず、労働供給の理論では、財をケーキやチョコレートのような商品の代わりに、「所得額」と「余暇時間(リラックスできる時間)」に置き換えて考えます。そして、「所得額」は1日の労働で得られる金額と仮定します。
今、ある大学生が一日の勉強時間6時間以外の18時間を余暇時間、バイトのどちらかにあてるとし、労働時間と余暇時間のバランスを考えるとします。なお、バイトの時給は1,000円と仮定します。
税金などの諸経費を考えないとすると、一日の所得額は「バイトの時給1,000円×労働時間」となり、一日の所得額を縦軸、余暇時間を横軸にとるグラフに当てはめてみると以下のようになります。
縦軸は所得額、横軸が余暇の時間を示していますが、労働時間は横軸の18時間から余暇時間を差し引いた横軸の時間になります。そのため、上図の場合、横軸の左側の赤い部分の10hまでが余暇の10時間を表していて、18時間から10時間を引いた青い部分の8時間が18時間中効用の最大になる労働時間ということになります。
時給1,000円のため、8時間働くと稼いだ金額は8,000円になります。所得部分は縦軸によって表されており、赤い点は余暇時間10時間、所得8,000円の組み合わせを表しています。
また、上図で出てくる予算制約線は、次の図のように見てみると、どうしてこのような予算制約線になるのかがわかります。
上記の2つの青い点のように、18時間を余暇と労働にめいっぱい使った時の余暇と所得の組み合わせが予算制約線上に来るのがわかると思います。
このように、ミクロ経済学の二財モデルとは少し異なり縦軸に財の数量ではなく、所得金額がとられるため、違うものと考えてしまうことがありますが、考え方は通常の二財モデルと変わらないため、しっかりと本質を理解しておくことがポイントです!
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