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需要の所得弾力性とは-公務員試験のためのミクロ経済学

bestkateikyoshi.hatenablog.com

登場人物

カズ

地域活性ボランティアサークルに所属する大学1年生。経済学部に所属しているが、数学は苦手。

Photo by All Solhouettes / Adapted

先輩

カズと同じ地域活性ボランティアサークルに所属する2つ上の先輩。経済学部に所属している。留学経験があり、外国人の友人も多い。

需要の所得弾力性とは?

こんにちは、カズ。どうしたの?そんなにたくさんチョコレート持って。

あっ、先輩、こんにちは!先輩もこのチョコレート食べますか?先日、祖母からお金をもらって、自由に使えるお金が今月は多いので、好きなチョコレートをたくさん買いました~!

なるほど。それにしても多いね。いつもよりどれだけ多く買ったの?

いつもは一か月10個と決めているのですが、今月は20個買ってしまいました(笑)。

そんなに買ったんだ。おばあちゃんからたくさんお金もらったの?

そうですね。いつも1か月で自由に使えるお金は5,000円なのですが、祖母から5,000円もらいました

そうか。じゃあ、カズのとってそのチョコレートは奢侈品(しゃしひん)だね。

奢侈品?奢侈品って何ですか?

奢侈品っていうのは、贅沢品ってことだよ。

え、そんなことないですよ!チョコレートなんてぜいたく品ではないですよ。

確かに普通はそうなんだけど、ミクロ経済学では「需要の所得弾力性」が1より大きい上級財を「奢侈品」というよ。

あれ、弾力性ってなんでしたっけ?あと、上級財ってなんでしたっけ?

弾力性と上級財については以下の記事を確認してみよう。

bestkateikyoshi.hatenablog.com

bestkateikyoshi.hatenablog.com

上記の記事では需要の価格弾力性ですが、今回は「需要の所得弾力性」ですよね?

そうだね。うん、確かに少し違うけど、考え方はほぼ同じだよ。需要の所得弾力性は「所得が1%変化したときに需要が何%変化するか」という指標のことだよ。例えば、所得が100万円から101万円に1%変化したときに、チョコレートの購入量が100個から101個になった時は、需要量が1%増加したことになるよね。

はい。

これが「所得が1%変化したときにチョコレートの需要が1%変化する」という需要の所得弾力性になるよ。

なるほど。

そして、需要の所得弾力性は、所得が1%変化するときに需要が何%変化するかによって3種類に分けられるよ。

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図1;需要の所得弾力性

図1のように、弾力性の大きさによって「奢侈品」、「必需品」、「下級財」に分けることが出来るよ。「奢侈品」と「必需品」は上級財に分類されるよ。

確か上級財って所得効果(所得が変化すると、購入される財の数量がどれだけ変化するか)がプラスの財でしたよね。

そうそう。上級財は所得が増えると、購入される財の数量も増える財のことだったよね。

はい。

例えば、「奢侈品」の場合、「所得が1%増加した時に需要量が1%以上増加する財」とされているけど、どういうことかというと、さっきのカズの話してくれた例を使って考えてみよう。

図2;奢侈品(チョコレートが奢侈品の例)

例えば、所得は元々5,000円で、その時チョコレートを10個買っていたとするよね。それが所得が10,000円になったということは、所得は2倍になるよね?

そうですね。所得が2倍になったということは、予算制約線もから右上にシフトします。

そうだね。この時、チョコレートの個数は何個から何個に増えている?

所得が5,000円から10,000円になった時、チョコレートの購入される個数は10個から20個になっています。

そう!このように、所得が2倍増えた時に、購入される個数が2倍以上増える財を「奢侈品」というよ。

なるほど。

それじゃあ次に、図3のジャガイモについて見てみよう。

図3;必需品(ジャガイモが必需品の例)

先ほどの図2と同様に、所得が5,000円から10,000円に増加したということは、所得は2倍に増加したということだよね。この時、ジャガイモの消費される個数は何個から何個に増加している?

ジャガイモの購入される個数は15個から25個に増えています。

そうだね。つまり、所得が2倍に増加したのに、ジャガイモの個数は2倍にまでは増加してないよね。このように、所得の増加によって財の個数は増加するけど、所得と同じように2倍以上増加しない財を必需品と言うよ。

あ、必需品は現実でもお金持ちになっても(所得が増加しても)、買う量がぜいたく品(奢侈品)にように増える大きく増える財じゃないですよね。だから必需品っていうんですね。

そうそう。最後に下級財なんだけど、下級財は所得が増加しても、購入される個数が減少してしまう図4のような財だよ。

図4;下級財(安いチョコが下級財の例)

今回は安いチョコが下級財となる例を図4で示しているよ。安いチョコの個数は所得5,000円の時10個購入されていたのに、所得が10,000円に増加すると8個に減少しているよね。

はい、所得が増加したことによって金銭的に余裕が出来たので、高級チョコをたくさん買うようになった分、安いチョコは買われなくなりました。

うん。このように所得が増加しても消費量が減少してしまう財が下級財だったよね。

はい。

最後に、実際にどう計算していくかだけど、需要の所得弾力性の公式は以下のようになるよ。

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図5;需要の所得弾力性公式

※Iは元の所得額、Xは元の需要量

 △Iは所得の変化した額、△Xは需要の変化した量

例えば、さっきの図2の奢侈品のチョコレートの例を使うと、次のように計算できるよ。

図2;奢侈品(チョコレートが奢侈品の例)

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図6;チョコレート(奢侈品)の需要の所得弾力性

ついでに、図3のジャガイモの需要の所得弾力性も計算してみよう。

図3;必需品(ジャガイモが必需品の例) 

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図6;ジャガイモ(必需品)の需要の所得弾力性)

図6の計算の結果が2/3%と出たよね。これは所得が1%増加すると需要は2/3%(0.666%)増加するってことだから、必需品だということが分かるね。

なるほど。こうやって「奢侈品」、「必需品」、「下級財」と分けることが出来るんですね。ありがとうございました!

bestkateikyoshi.hatenablog.com

参考

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