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外部不経済・外部経済とは?-公務員試験ミクロ経済学

先輩、こんにちは...。

こんにちは、カズ。今日もまた疲れた顔しているね。

はい。明日ミクロ経済学の「外部不経済」と「外部経済」の範囲で小テストがあって徹夜で勉強してます。でも、普通の「需要と供給」と何が違うのか理解できなくて困ってます…。

そうだったんだ、お疲れ様。確かに「外部不経済」って何だか初見だと分かりにくいし、「外部経済」もあるから混乱しやすいよね。

そうですよね…。

でも、現実に起きている環境問題とか分析するのに使われたり重要なトピックだし、しかも公務員試験では最頻出のテーマだから今日しっかりと覚えてしまおう!

外部不経済・外部経済とは?

そもそも需要曲線と供給曲線を使った余剰分析の目的は、社会全体の効用(満足度)を分析することにあります。この社会全体の効用をミクロ経済学では「総余剰」と呼びます。そして、余剰分析では生産者(売り手)と消費者(買い手)が存在し、それぞれの余剰を「生産者余剰」、「消費者余剰」といいます。これら2つの余剰を足したものが以下のように「総余剰」となります。

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総余剰

このように、需要と供給が一致する生産量と価格の組み合わせの時に総余剰が最大になるといいます。しかし現実には、財の取引によって、ゴミの不法投棄や工場排水の垂れ流しなど環境問題など社会にとって害が発生したり、逆に良い結果をもたらしたりすることがあります。例えば環境問題の場合、生産者と消費者とのやり取りの中では市場全体の余剰は最大化しますが、環境問題によって引き起こしてた損失を補填する人もいない場合、市場だけでなく社会全体で見たときに総余剰はマイナスになってしまいます。

 

このような経済活動に伴って市場の外で起こるメリットやデメリットのことを「外部性」といい、「負の外部性」のことを「外部不経済」、「正の外部性」のことを「外部経済」といいます。

 

 

外部不経済とは?

先ほども説明しましたが、外部不経済とは、負の外部性が存在するケースのことを言います。例えば工場である財を生産し消費者に販売している生産者がいるとします。この時、もしこの工場が有害物質を海に垂れ流しっぱなしで処理をしていないとしたとき、環境に被害を及ぼします。

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外部不経済とは

この時、市場の中では消費者余剰と生産者余剰を足し合わせた総余剰が最大の効率的なやり取りができていますが、社会全体で見たときには環境問題のような問題が起こっていて、問題を是正するためのコストが市場のやり取りに含まれていないことを負の外部性があるといいます。

 

通常、外部不経済を考慮しない場合、通常の供給曲線は企業の限界費用曲線MCとなり、厳密には自分の会社の私的な費用曲線のため、私的限界費用曲線PMC(Private Marginal Cost)と言います。

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需要曲線と供給曲線(=私的限界費用曲線)

この時、需要と供給が均衡する生産量と価格の組み合わせは、100円で120個やり取りがあるときになります。

 

しかし、今回勉強している「外部不経済」を考慮に入れたとき、自分の会社だけじゃなく社会全体の環境に及ぼす影響とかも考えないといけないので、環境問題によって引き起こされるコストを上乗せした社会的限界費用曲線SMC(Social Marginal Cost)を使います。

図:外部不経済 

上記のようにもともと私的限界費用曲線で考えると1個の価格が100円、生産量が120個の時均衡します。しかし、環境問題のコストも市場の中で何とかしてもらおうとしたとき、社会的限界費用曲線SMCを使って需要と供給の均衡を調べてみると、1個当たりの価格は110円で、総生産量は100個になります。

 

但し、生産者と消費者に自由に任せていると、市場原理より私的限界費用曲線PMCと需要曲線の交点である生産量120個、価格100円で均衡してしまいます。この時、政府が介入することによって価格は110円で、総生産量は100個となるようにコントロールします。それにより環境問題に対処するためのコストを市場内部の人たちに負担してもらおうとします。これをミクロ経済学では外部不経済の「内部化」といいます。「内部化」の方法には大きく2つあり、①政府が環境問題などの保障のために課税を行う方法、②企業自身が環境問題への補償金を支払う方法の2点が外部不経済を内部化する方法があります。ただ、グラフの考え方としては、社会的限界費用曲線を用いて生産量と1個当たりの価格を考えるから、どちらもグラフにするとほぼ同じだと考えて大丈夫です。

 

 

外部経済とは?

外部不経済は、市場でのやり取りによって社会全体にデメリットを与えてしまうことを言いましたが、逆にある財を売買することによってその外部へのメリットがある外部性を外部経済と言います。

 

外部経済の代表的な例としては学校経営などがあります。分かりやすく私立学校を例にして考えてみると例えば、私立学校は生徒からの授業料によって経営が成り立っていますが、その私立学校でスキルを身に付けた生徒が企業に就職すると、それらの企業にとっても教育費用がかからずにいい人材を手に入れることができるというメリットがあります。このような社会全体へのメリットのことを外部経済と言います。

 

下の図を見てみると、外部不経済の時との違いが理解できるようになります。外部経済の場合は、外部不経済の時の私的限界費用曲線、社会的限界費用曲線の位置とは少し異なり、私的限界費用曲線の下に社会的限界費用曲線が来ます。

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外部経済

私立学校の経営だけを考えると生徒から授業料を受け取るだけで、授業料を得るためだけのコストと考えると高くなってしまいますが、もし卒業した生徒を雇用した会社にとってのメリットも考えると、会社はまた一から教育する必要がなくなるからコストも浮きます。つまり私立学校の教育サービスによって、他の会社で本来必要だった研修とかのコストが浮くことで社会全体としては効率的になるため、社会的限界費用曲線は私的限界費用曲線の下方に来るのです。

 

このような外部経済の場合、私的限界費用曲線と需要曲線の交点における生産量は、社会的限界費用曲線と需要曲線の交点よりも過少になってしまい社会的に一番良い均衡と比べ、価格も高くなってしまっています。このような場合には、政府が補助金を私立学校に支払うなどして私立学校の私的限界費用曲線を社会的限界費用曲線まで引き下げるなどして対処することによって、社会的に良い生産量、価格にするという方法がとられたりします。

 

 

最後に

外部不経済の場合は、政府が市場から税を受け取ったり補償金を徴収したりする側だったのが、外部経済の場合は、政府が補助金を渡す側になったりします。外部不経済・外部経済のグラフは混乱しやすい一方で、公務員試験ではかなりよく出題されるのでぜひマスターしましょう!

 

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