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リカード・モデルと比較優位とは?-公務員試験ミクロ経済学

先輩、こんにちは!ちょっと質問があるのですがいいですか?

こんにちは、カズ。大丈夫だよ、どうしたの?

はい、最近よく報道番組やニュースで保護貿易じゃなくて自由貿易にするべきって言ってますけど、もし自由に貿易をしたらアメリカみたいな高品質で安価にできる工業も農業も強いような国が全ての財を輸出してしまって他の国の産業は弱まってしまうんじゃないですか?

いいところに気が付くね。確かに工業も農業も強いアメリカのような国って輸出量が多い国になるとは思うんだけど、実際は日本や中国、他の多くの国がアメリカに輸出を行っていて、一つの国だけが輸出しているというわけではないよね。

そうですよね。どうしてですか?

うん、それは経済学で出てくる「リカード・モデル」や「ヘクシャー=オリーン・モデル」というモノを勉強すると理解できるようになるよ。公務員試験でもよく出題されるから、今日はまず「リカード・モデル」についてしっかりとマスターできるようにしよう!

リカード・モデルとは?

例えば、アメリカはいくら生産技術が高くても、自分たちだけで生産しようとしても全世界の需要量を全てカバーするのは労働力の限界もあるので難しいのは何となく想像つくと思います。ミクロ経済学では、どのような産業に重点を置いて貿易を行うのか?という疑問に対して、その国の生産技術や労働力に応じてどのように貿易を行うかを分析したモデルがあります。

 

そのうちの一つとして、まず「リカード・モデル」と呼ばれる貿易理論があります。「リカード・モデル」とは、2か国間の「生産技術の違い」が比較優位を決めるという貿易理論になります。定義だけだと理解しにくいと思うので、よく公務員試験で出題されるような例題を使って説明したいと思います。例えば下記のスライド1にあるように、A国とB国が2国間で工業製品と農産物を生産して貿易しているとします。そして、スライド1の表の数字は各国がそれぞれ工業製品、農産物を作るのに必要な労働量だとします。*A国は工業製品を労働投入量(人員)1人で1つ生産でき、農産物は労働投入量(人員)2人で1つ生産できるという考え方です。また、この時コストを労働量だけと仮定し、労働力の各国間での移動もないものと仮定します。

図:リカード・モデル 

次にスライド2を見て下さい。このように、各国2つの製品の国内価格比をはじめに求めます。そうすると、まずA国にとっては農産物を1つ作る時の労働量で工業製品を2つ作れるので、A国内では工業製品と農産物の価格比は1:2となり、工業製品を作った方がお得だと分かると思います。逆にB国にとっては農産物を1つ作るときの労働量と工業製品を作るときの労働量も同じなので、B国内では工業製品と農産物の価格比は1:1となります。

 

この時、A国の方がB国に比べて工業製品を作るにも、農産物を作るにも必要な労働量が少ないということで、A国で全て生産した方がいいと思うかもしれません。しかし、「リカード・モデル」ではA国が全て生産するということにはなりません。確かにA国の方が両方の財とも1つ作るのに投入する労働量が少ないです。この時、経済学ではA国の方が両財とも「絶対優位」にあるといます。ただ、だからと言ってA国で両方の財を全て生産した方が良いということにはなりません。

 

それはなぜかと言うと、A国とB国の労働者1人当たりの賃金が同じであるとは限らないからです。例えば日本とベトナムとかの東南アジアで考えると、日本は労働者1人に支払う賃金が1か月20万円だとしても、ベトナムでは10万円くらいだとしたら、ベトナムでは2人労働力を投入しても、日本の1人と同じになります。つまり「リカード・モデル」では「絶対優位」はあまり関係ないということになります。

 

 

比較優位とは?

それでは、どうやって両国が貿易する財が決まるかですが、「絶対優位」でなく「比較優位」によって生産量と貿易量が決定されます。

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比較優位とは?

比較優位とは、「自分の国にとっては一番得意」と言う意味です。国内で比較優位を持つ財を優先的に生産して、貿易した方が効率的になります。つまり、各国が比較優位のある財の生産に特化してそれのみを生産、輸出し、他の財を輸入する方が労働力を効率的に使うことが出来るということになります。これを「リカードの比較生産費説」と言います。

 

 

交易条件とは?

ここでさらに「交易条件」というものを導入したいと思います。「交易条件」とは自国の財を1単位輸出して何単位の他の財を輸入することが出来るか?という考え方になります。実際に両国で貿易が行われた時、この交易条件に沿って貿易が行われるということで、国際的な価格比を示しています。

図:交易条件とは? 

スライドを見ると分かるように、A国B国それぞれの視点から考えると、交易条件が 1/2<工業製品価格/農産物価格<1の時にはそれぞれ比較優位を持つ財に特化して生産して、比較優位を持たない財については輸入で補った方がコストも低く抑えられて効率的になります。

 

交易条件も問題を解くときに必要になってくるため、ぜひ理解できるようにしてください!

 

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