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通貨乗数とは?ー大学生の視点で理解するマクロ経済学

bestkateikyoshi.hatenablog.com

登場人物

カズ

地域活性ボランティアサークルに所属する大学1年生。経済学部に所属しているが、数学は苦手。

Photo by All Solhouettes / Adapted

先輩

カズと同じ地域活性ボランティアサークルに所属する2つ上の先輩。経済学部に所属している。留学経験があり、外国人の友人も多い。

通貨乗数とは

こんにちは、カズ。あれ、どうしたのそんなに真剣にスマホの画面を見て。

あ、こんにちは、先輩。実はマクロ経済学の授業でマクロ経済学に関連のあるニュースを調べてレポートにまとめる課題を出されて、今そのために最近の記事を調べたりしていました。

そうなんだ。何か良い記事とかは見つかった?

うーん。マクロ経済学に関連するニュースはたくさんありそうなのですが、ニュースの中にマネーサプライとかマネタリーベースとか聞きなれない横文字が多くあって理解できないので難しいですね。

そうか、まぁ経済の用語とか初めて聞く用語もたくさんあって意味が分かっていないと難しいよね。マネーサプライとかが出ているニュースってことは、金融緩和を行ったとかのニュースかな。

多分そうです(笑)。あまり僕も理解はできていないのですが、日銀の金融緩和政策と記事に書いてあるのでそうだと思います。ただ、マネタリーベースとか通貨乗数とかよくわからない用語がたくさんあって困りますね(笑)。こういった記事って僕みたいな経済がよくわからない人に理解してもらおうと思ってないのですかね(笑)。

まぁ難しい言葉だらけで経済学を専攻していない人にとっては確かに分かりにくいかもね。ただ、カズはマクロ経済学の講義を取っているんだから、理解しておいたほうがいいよ特に、通貨乗数の計算問題はよく出るから。

通貨乗数ですか?乗数って難しそうですね。僕は多分覚えられないと思います。

大丈夫だよ!これは公式を覚えてしまえば公式に当てはめて計算するだけだから、しっかりと公式を覚えて、なぜこういった公式になるのかをイメージできるようにすればできるようになるから!

そうなんですか?じゃあできる限り頑張ってみます。

じゃあまず通貨乗数についてや、その計算方法について考えていく前に、貨幣市場でよく用いられる用語である「マネーサプライ」と「ハイパワードマネー」(マネタリーベース)についてみていこう。

はい。

まずそもそも「マネーサプライ」と「ハイパワードマネー」(マネタリーベース)が何なのかを簡単に説明すると、「マネーサプライ」とは以前マネーサプライとはでも話したように「一国内で流通しているお金の総額」(貨幣供給量)のことだったよね。

はい。確か「マネーサプライ」は『貨幣供給量(マネーサプライ)市中の現金流通量+預金通貨』(M=C+D)となるんでしたよね。市中に出回っている現金の流通量と、銀行が預かったお金を他の人に貸し出したりして増やした現金の合計でしたよね。

図1;貨幣の供給と需要の原理

そうだね。それじゃあ次に「ハイパワードマネー」(マネタリーベース)は何かというと、「ハイパワードマネー」とは、「民間が保有する現金と、民間銀行の日銀へ預けた準備金の合計」のことを言うよ。

うーん...。言葉だけだとよく分からないですね...。何が異なるのですか?

言葉だけだと良く分からないと思うから、図2を見てみよう。イラストで見ると違いが理解出来るようになるよ。

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図2;マネーサプライとハイパワードマネー(マネタリーベース)の違い

ハイパワードマネー(マネタリーベース)」はイメージとして世の中にある硬貨と紙幣の総量だと考えよう。もちろん、硬貨と紙幣にプラスして民間銀行の日銀への預ける一定額の準備金が含まれるんだけど。とにかくイメージとしては硬貨と紙幣で、日銀が新たに硬貨と紙幣を作らない限り増えたりはしないよね。

はい。噛み砕いてイメージするとわかりやすいですね。

一方で「マネーサプライ」はハイパワードマネーのやり取りによって増えた貨幣の合計額だと考えよう。例えば100万円の紙幣が一国にあったとして、この100万円を所有する人が銀行に預けて50万円をまた別の人に貸し出して使ったら世の中で150万円のお金のやり取りが行われていることになるよね。

はい。銀行が預かったお金を他の人に貸し出して世の中のマネーサプライが増えていくことを確か「信用創造」と言いましたよね。つまり「ハイパワードマネー(マネタリーベース)」は信用創造のもととなるお金のことで、「マネーサプライ」はもととなるお金を信用創造で増やした分の貨幣供給量のことを言うんですね。

そうだね。「ハイパワードマネー(マネタリーベース)」と「マネーサプライ」の違いが分かったところで、今回の本題である「通貨乗数」について理解できるようにしてみよう。

はい!

「通貨乗数」というのは、「ハイパワードマネー(マネタリーベース)が増加するとどれだけマネーサプライが増加するか」が分かる乗数のことだよ。さっき「ハイパワードマネー(マネタリーベース)」と「マネーサプライ」の違いを話した時に、「ハイパワードマネー(マネタリーベース)」は信用創造のもととなる硬貨と紙幣のことで、日銀が発行している合計額以上に増えることはないよね。

はい。例えば、100万円分しか発行されていなければ、ハイパワードマネー(マネタリーベース)は100万円のままです。

そうそう。でも一方でマネーサプライは日銀が100万円分しか発行していなかったとしても、銀行が貸し出しを行ったり信用創造を行うことで200万円にも300万円にもなるんだったよね。

はい。

つまり、「通貨乗数」というのは、信用創造のもととなるお金(ハイパワードマネー)を増やすとどれだけマネーサプライが増加するかが分かる乗数のことだよ。

図3;通貨乗数とは?

図3のように、通貨乗数とはハイパワードマネーが変化させると(△H)、どれだけマネーサプライが増加するか(△M)が分かる乗数になっているよ。ここでC/Dは預金現金比率と呼ばれ、R/Dは支払準備率と呼ばれていて、出題されるときに設問の中に出てくることがあるからしっかりと覚えておこう。

なるほど。ハイパワードマネーHが増えるとどれだけマネーサプライMが増加するかを定量的に理解するのが通貨乗数なのですね。

そうそう。最後に実際の日本ではマネーサプライ(マネーストック)とハイパワードマネー(マネタリーベース)がどれほどなのかを見てみよう。

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[引用]東洋経済

マネーサプライの方がハイパワードマネーよりもやはり大きいんですね。

そうだね。金融用語は初めは慣れないけど、マクロ経済学でも頻出の部分も多いからしっかりと理解できるように頑張ろう!

はい!分かりました!ありがとうございます!

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