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ポリシーミックスとは?―公務員試験マクロ経済学

こんにちは、先輩。マクロ経済学でまた分からないことがあるのですが、ちょっと今大丈夫でしょうか?

こんにちは、カズ。大丈夫だよ、今日はどうしたの?

ありがとうございます。実は、マクロ経済学の講義で「ポリシーミックス」という言葉が出てきたのですが、何のことかよくわからなくて…。「ポリシー」は「政策」のことですよね。政策をミックスするってどういうことなのでしょうか?

なるほど、初めは何の政策のミックスなのか、なぜこんなものがあるのかよく分からないよね。そうしたら今日は、「ポリシーミックス」について理解できるようにしていこうか。

ポリシーミックスとは?

ポリシーミックスとは、政策をミックスするということです。マクロ経済学の目的は、国民所得の増加や完全雇用達成のためにどうすればいいのかを考えることです。国民所得を増加させるためには、AD-AS分析を見ると、拡張的財政政策や金融緩和政策の実施が挙げられます。拡張的財政政策を実施すると、その分財源が必要となります。そのため、赤字にならない水準で維持する必要があります。また、金融緩和政策は、自国の中央銀行がマネーサプライM、即ち貨幣を市場に供給することなので、やろうと思えば際限なく貨幣を供給できてしまいます。

 

しかし本当に、際限なく貨幣を供給しても問題ないのでしょうか?実際には、貨幣流通量によって利子率も変化し、それによって他国の利子率も変化してしまいます。もし他国を配慮せずに際限なく貨幣を供給してしまうと他国にとっても損失ですし、回りに回って自国への損失にもつながる可能性があります。

 

そのため、現実には、国内では完全雇用、国際的には国際収支の均衡を達成しつつも、財政黒字はキープする必要があります。また、国際的には利子率にも配慮する必要があります。このように、財政黒字や利子率に気を配りながらも、国内外で政策目標を達成するために政策を混ぜて使うことをポリシーミックスと言います。

 

 

XX線、FF線とは?

では、具体的にどのように財政黒字や利子率に気を配りながら、財政政策と金融政策を考えていくかですが、縦軸に財政黒字、横軸に利子率をとる図において、XX線、FF線と呼ばれるものを使って考えます。

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XX線、FF線

XX線とは、完全雇用を達成する国内均衡を表す右下がりの曲線になります。一方で、FF線とは、国際収支の均衡を達成する国際均衡を表す右下がりの曲線になります。XX線、FF線両者が均衡している点E*で、国内外が均衡している状態となります。

 

なぜXX線、FF線ともに右下がりの曲線となるのでしょうか?まず、XX線は、完全雇用を達成する財政黒字と利子率の組み合わせの集合を表しています。利子率が上昇すると、通常失業率が上昇します。そこで政府は、景気を良くするために政府支出を増大させます。政府支出は財政支出をするため、財政黒字が目減りします。そのため、利子率の上昇に対して財政黒字も減少していくため、XX線は右下がりの曲線となります。

 

次に、FF線は、国際収支が均衡する際の財政黒字と利子率の組み合わせの集合になります。利子率が上昇すると、国内利子率i>外国利子率i*となるため、投資家は国内に資本を投入するため資本流入が進みます。

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国際収支均衡線

すると国際収支均衡線の金融収支CXが増加してしまうため、BP>0となってしまいます。この国際収支均衡線BPがゼロとなるためには、経常収支CAがマイナス、つまり輸入を増加させればよいので、政府は輸入を増加させる政策を実施します。輸入を増加させるには、自国の国民所得を増加させればよいので、政府は拡張的財政政策を実施します。その結果、財政黒字は目減りするため、FF線も右下がりの曲線となります。

 

 

公務員試験ではどう出題される?

最後に、公務員試験での出題のされ方について紹介していきたいと思います。公務員試験では、XX線、FF線によって分割された4つの領域の経済状況と、その際に求められる政策を聞いてくる問題がほとんどです。

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XX線、FF線における4つの領域

上記の図のように、4つの領域に分けることができます。この時、現在の財政黒字と利子率の組み合わせとなる点がどこに置かれているかによって、国内の経済状況、国際収支の状況を知ることができ、XX線の上下で国内の経済状況、FF線の上下で国際収支の状況を分類することができます。

 

まず、XX線は上下で国内が好況か不況かを知ることができます。まず、XX線の上、つまりAとBの領域では、財政黒字に対して利子率が高すぎるため、国内では不況となってしまっています。これは、利子率が高い水準であるのに対して、政府が十分な拡張的財政政策を実施していないため、財政黒字が高いことを意味しています。そのため、XX線の上の領域、つまりAとBの領域では、国内は不況となります。つまり、この場合には、拡張的財政政策を実施するべきとなります。

図:XX線による領域の分類

反対に、XX線の下の領域、つまりCとDの領域は、利子率水準に対して財政政策を多くおこなっているため、国内は好況となります。この場合には、財政引締め政策を実施し、財政黒字の引き上げを行う必要があります。

 

次に、FF線ですが、FF線の上の領域、つまりBとDの領域では、貿易収支は黒字となっています。この時、財政黒字に対して利子率が高いことを表しているため、金融緩和政策を実施し、利子率を下げる必要があります。一方で、FF線の下の領域、つまりAとCの領域では、貿易収支は赤字となっており、財政黒字に対して利子率が低いことを表しています。そのため、金融引き締め政策を実施し、利子率を引き上げることで均衡水準に引き戻すことができます。

図:FF線による領域の分類

 

 

最後に

公務員試験では、上記の図上のどこかに点を置かれ、その時点の国内の経済状況、国際収支の状況、とるべき政策について問われることが多いです。領域ごとにしっかりと理解できるようにしましょう!

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