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地方財政計画とは?-公務員試験財政学

こんにちは、先輩。最近行きたい自治体の財政状況とかをHPで確認するようにしているのですが、財政についてしらべていると地方財政計画という用語が出てきました。これってどういう意味なのでしょうか?

こんにちは、カズ。自分でも調べたりして勉強するのは偉いね。地方財政計画というのは、国と地方政府の財政的なやりとりに関する制度のことなんだけど、国か地方自治体のどちらで働くにしても財政は必須の知識になってくるよね。公務員試験とかでも出題されるので、今日は地方財政計画について理解できるようにしよう。

地方財政計画とは?

地方財政について勉強すると、「地方財政計画」という用語が出てくることがあると思います。この地方財政計画ですが、地方自治体が作っている計画ではなく、内閣がおよそ1,800もの地方公共団体の財政を一つのものとして取り扱い、国の一般会計予算との整合性を図るために作成されるものになります。通常、2月に翌年度の見通しを立て国会に提出されるのですが、地方財政計画の作成は地方交付税法第7条で義務付けられています。

 

地方交付税法第7条

内閣は、毎年度左に掲げる事項を記載した翌年度の地方団体の歳入歳出総額の見込額に関する書類を作成し、これを国会に提出するとともに、一般に公表しなければならない。

 

なぜ国がおよそ1,800もある地方公共団体の財政計画を作成しなければならないのかというと、地方財政規模の把握や、地方財源の保障、地方財政の運営の方向性を明らかにするなどが理由とされています。

 

 

地方財政計画の中身は?

地方公共団体はおよそ1,800もあり、各自治体によって特別会計の取り扱い方が異なることがあります。そのため、そのままでは地方財政計画として1つの予算資料を作ることは困難です。しかも、地方公共団体には都道府県及び市町村という2つの階層が存在しているため、財政移転の影響によって計上する際に重複が発生してしまいます。

 

そこで地方財政計画は「普通会計」と「公営事業会計」という2つの区分に分け、この「普通会計」を全国統一的に整理したものが「地方財政計画」となります。

 

普通会計

①一般会計と、➁公営事業会計を除く特別会計

 

公営事業会計

地方公共団体の企業活動の収支を表す会計

 

 

普通会計とは?

普通会計とは、「一般会計と公営事業会計を除く特別会計」のことを言います。歳出面(公共サービスの提供など)から見ると、給与関係経費(地方公務員の給与)や、一般行政経費(生活保護費や児童手当等交付金国保などにかかる事業費など)などがあります。

普通会計の計算式

普通会計=一般会計+特別会計-公営事業会計

 

地方財政計画は、普通会計の歳出入を示したものになります。以下の資料を見てみて下さい。

 

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令和2年度地方財政計画歳出歳入の概要

[出典]総務省令和2年度地方財政計画のポイント

 

まず、歳入について見てみると、歳入額90.7兆円のなかで、地方税40兆円ほどで、次いで大きいのが地方交付税16.6兆円となっています。

 

一方で、歳出について見てみると、90.7兆円のうち一般行政経費が40.4兆円と一番大きく、次いで給与関係経費が20.3兆円となっています。歳出の中に「公営企業繰出金」という項目があり、後述する「公営事業会計に属さないの?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、その理由については、次の章で公営事業会計について説明する際、併せて説明していきたいと思います。

 

 

公営事業会計とは?

公営事業会計とは、「地方公共団体の企業活動の収支を表す会計」のことを言います。具体的には、以下の9種類が公営事業会計に分類されます。

 

公営事業会計の内訳

1.公営企業会計(電気・ガス。上下水道など)

2.収益事業会計(競馬・宝くじなど)

3.国民健康保険事業会計

4.後期高齢者医療事業会計

5.農業共済事業会計

6.交通災害共済事業会計

7.公立大学付属病院事業会計

8.介護保険事業会計

9.その他地方公営企業法の全部または一部を適用する事業に係る会計

 

電気やガスなどは生活に欠かせないインフラであるため、政府が提供するのが望ましいとされています。電気料金やガス料金などについて皆さんお分かりだと思いますが、無料ではなく使った分だけ支払うという形になっています。このように、経費を料金収入などで賄う形を独立採算制と言い、普通会計とは切り離されて考えられます。

 

そのため、本来は地方財政計画には反映されないのですが、先ほども見たように、地方財政計画の歳出部分で「公営企業繰出金」が出てきました。これはなぜかというと、支出に対する収入の不足分を補填するためです。本来であれば、収支のバランスをイコールにできるのが望ましいですが、公共サービスという性質上、全ての人にサービスを行き渡らせる必要があります。民間企業のように、値上げなどが難しい部分もあるので、普通会計から補填することがあるため、普通会計部分、つまり地方財政計画の中に「公営事業会計」と言うものが出てくるのです。

 

 

最後に

聞きなれない言葉も出てくるので、なかなか理解できない部分もあるかもしれません。まずは全体像を理解し、イメージできるようになることがはじめの一歩になると思います。

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