⑴長文読解の対策は単語暗記だけではなく、読み方のコツをつかむことも重要
中学生の受験生を担当していると経験することがあると思いますが、中学生が長文読解を初めて行うと、文章量が多いうえに、分からない単語があるなどで文章の意味がよく分からなくなってしまうということがあると思います。今回は、長文読解を進めていくコツとして注目すべきシグナルについて伝えていきたいと思います。
⑵指導のポイント
1,シグナルを用いて論理構造を理解出来るようにすると、分からない単語が出てきても読解が進むようになる
2,長文読解は解いてもらった文章をただ解説するだけでなく、論理立てて教えてあげることが重要
⑶長文読解のコツとは?
まずそもそも、長文読解のためには語彙力、文法力、速読力など様々な力が必要だとは思います。そして、それぞれの力に関しては、文法のテキストなどで演習することによって覚えていくことは可能だと思います。しかし、長文読解についてはテキストで体系的に教えるのが難しく、とにかくたくさん読ませて慣れろとしか言えないような現状があると思います。
しかし、「長文」を読解するというところからも分かるように、誰かが作った文章を読むのが長文読解です。本来誰かに読んでもらうために作った文章であるため、読み手が分かるように論理性を持って話が展開されています。これは国語の評論文の問題でも同じで、例えば「今日は雨だから、ジョギングはしません。」というように「AだからB」というような論理構造があり、これは、「BだからA」つまり、「ジョギングしないから、今日は雨です。」とはならないと思います。
何が言いたいかというと、「AだからB」の「だから」という文章の論理構造を示すシグナルによって、文章の論理構造が分かり、AかBどちらかの意味がよく分からなくても、もう片方の理解できる部分から推測できるということです。
⑷長文読解の中でどの様なシグナルがあるのか
では実際にどの様なシグナルがあるのかですが、①逆説シグナルや、②具体例シグナル、③言い換えシグナル、④原因-結果シグナルなどがあります。全てを覚えるとなると大学受験レベルなのでまた他の機会に詳細を話していきたいと思います。ただ、高校受験レベルでも理解しておくべきシグナルと、その論理関係は何点かあるので、また後で更新して⑸にまとめていきたいと思います。
⑸高校受験対策用シグナル
高校受験英語長文読解指導法①―対比シグナルのbutに注目する
高校受験英語長文読解指導法②―原因結果シグナルのbecauseに注目する