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国際ミクロ経済-公務員試験のためのミクロ経済学

bestkateikyoshi.hatenablog.com

登場人物

カズ

地域活性ボランティアサークルに所属する大学1年生。経済学部に所属しているが、数学は苦手。

Photo by All Solhouettes / Adapted

先輩

カズと同じ地域活性ボランティアサークルに所属する2つ上の先輩。経済学部に所属している。留学経験があり、外国人の友人も多い。

国際ミクロ経済とは?

先輩、こんにちは!今日のニュース見ましたか?アメリカの大統領が日本の自動車にもっと関税をかけようって話をしていて、日本企業も混乱しているみたいですね。

こんにちは、カズ。そうだね。最近はイギリスもEU離脱を決めて、少し前までは自由貿易の風潮が高まっていたのに、最近になってまた自国優先の保護貿易主義的になってきているね。

そうですね。でも、自由貿易保護貿易ってそもそも何なのですか?それにどう違ってどちらの方が好ましいのですか?なんかよく分からないです...。

まぁ高校の勉強では、自由貿易とかあまり勉強しないから分からないよね。ただ、ミクロ経済学でも一番単純なモデルだけど、自由貿易保護貿易の違いをグラフで見ていこうか。

はい、ありがとうございます!

まず自由貿易保護貿易との違いだけど、自由貿易というのは簡単に言うと政府の介入のない状態での貿易のことで、保護貿易は逆に政府が介入した状態での貿易のことだよ。例えば、自国の機械工業を成長させたいと考えている国があるとするよね。でも自国の製品に比べて他国で生産している製品は安いうえに高品質だと、自国の人たちは自国の製品と他国の製品どちらを購入すると思う?

自国の製品に愛着を持つ人もいるかもしれませんが、普通は高品質で安い他国の製品を買うと思います。

そうだね。そうすると、自国の製品は売れないわけだから、自国の機械工業は発展しないよね。だから、政府が他国の製品に関税をかけて高くしたり、輸入の数量制限を行うなど介入を行うことで自国の人びとに自国の製品を買ってもらうようにすることを保護貿易と言うよ。

なるほど。自分たちの国の地場産業を保護するという意味合いがあるから保護貿易ということなのですね。

うんうん。それじゃあ実際に自由貿易保護貿易の時とで、どう違ってくるかグラフを見ながら確認していこう!ここでは大きく関税をかけた場合と輸入の数量制限を行った場合の2つのケースについて見ていこう。

図1;関税をかけた場合

今回は理解しやすくするために前提を単純にして、この国が海外からの製品を輸入してもしなくても世界全体のこの財の価格は変わらないという「小国のケース」に立って、話を進めていくよ。

えっとなんで「小国のケース」で話すのですか?より現実に近いケースで話を聞きたいです!

やる気があるのは良いことなんだけど、大国のケースで話すと輸入すると、世界の生産量も大きく変わってきて、それによって財の価格が変わると、その変化もモデルの中で考える必要があるから難しくなってしまうよ。だからまずは「小国のケース」について理解して発展形として「大国のケース」を理解するといいと思うよ。

そうなんですか。分かりました。

図1を見てもらうと分かるように、関税をかける政策は自国の生産者にとってはありがたいよね。

そうですね。関税をかけると生産者余剰(青紫色の部分)が大きくなっていますね。

そうそう。ただ、社会全体で見た時、即ち総余剰(=生産者余剰+消費者余剰+政府税収)で見た時、関税をかける前の方が総余剰は大きかったよね。

確かにそうですね。関税をかけるとデッドウェイトロスの分総余剰が小さくなってしまいます。

そう。つまり、保護貿易政策は自国内の生産者にとっては有利な政策だけど、自由貿易政策に比べると総余剰は小さくなってしまう政策なんだよ。関税をかけるほかに輸入数量の制限という方法で保護貿易政策を行うこともあるけど、これも図1と同様にデッドウェイトロスが発生してしまうから、やはり保護貿易自由貿易に比べて総余剰が小さくなってしまうよ。

なるほど。グラフで見ると分かりやすいですね。あれ、でも総余剰が小さくなるのになんで最近様々な国が保護貿易政策を推進しようとしているのですか?

うん。これはすごく複雑な問題で国際的な産業の連関(つながり)を考慮すると、保護貿易政策が本当に自国にとって利益になるのかって言われると難しい問題だから、保護貿易を推進する人たちがどこまで考えているのか分からないんだけど、単純にしてしまうと消費者も働く必要があって働き口が必要だよね。その働き口を増やすために保護貿易にすることで生産者余剰を大きくして雇用を創出しようってことだと思うよ。

なるほど。そうですね、自国内に働き口がないと消費もできませんしね。

うん。ただ、一つ留意しておいてほしいのは、現在多くの国が貿易を行っている中で、経済活動はそんなに単純なものじゃないってことかな。実際第二次世界大戦以前も多くの国が保護貿易政策を行ったけど失敗に終わっているしね。

そうなんですね。難しい問題ですね。ありがとうございました。もっと経済学を理解出来たら自分でも分析してみたいと思います!

bestkateikyoshi.hatenablog.com

参考

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