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需要の価格弾力性Ⅰ-公務員試験のためのミクロ経済学

bestkateikyoshi.hatenablog.com

登場人物

カズ

地域活性ボランティアサークルに所属する大学1年生。経済学部に所属しているが、数学は苦手。

Photo by All Solhouettes / Adapted

先輩

カズと同じ地域活性ボランティアサークルに所属する2つ上の先輩。経済学部に所属している。留学経験があり、外国人の友人も多い。

需要の価格弾力性とは?

あっ、先輩、こんにちは!

あ、こんにちは。カズ。どうしたの?今日は不機嫌な感じだね。

そうですね、少しイライラしてますよ。なんで大学の授業の教科書ってあんなに高いんですか?教科書なんて普通1000円とか2000円くらいですよね?〇〇学の教科書の値段を今日見たら4000円でした!ぼったくりですよ!

はは...。まぁ、大学の教科書は専門書だから、あまり買う人も多くないし、その分出版費用を回収したりするために、少し高くなっちゃうからしょうがないよね。

そんなこと言ったって、金欠大学生にとって教科書代は死活問題ですよ!専門書ってなんであんなに高いんですかね?

確かにそうだね..(笑)。専門書が高いのにはもちろん、購入する人が多くないから1冊の価格を高くすることでコストを回収するって理由もあるけど、ミクロ経済学の「需要の価格弾力性」という観点から、上手く説明できるんだよ。そもそも、製品やサービスの売買って需要と供給の関係で成り立っているよね。専門書に関する需要と供給ってどんな感じだと思う?

うーん。専門的な内容でその学問専攻の大学生とかしか買わないので買う人は少ないと思います。その分、あまり買ってくれる人も多くないので売られる数量も少ないと思います。

そうだね。ただ、授業のテキストとして用いられる専門書がほとんど学生だけにだけ購入されるとしたら、その専門書の価格を下げると購入する人ってたくさん増えると思う?

いや~、基本的に授業のテキストとして学生だけが購入しているとしたら、価格が下がってもあまり買う人は増えないと思います。

そうだね。この経済事象ってなんとなく日常でも理解できると思うけど、これが「需要の価格弾力性」に繋がるんだよ。

あ、そういえば授業で習いました。「需要の価格弾力性」は「価格が1%変化した時に需要量が何%変化するか」っていうことですよね?

そうそう。基本的に普通の人は価格が下がると嬉しいから買いたい人が増えるよね。ただ、同じ価格1%の減少でも財によって需要量の増える量は異なるし、同じ財であっても元の価格が異なれば需要の価格弾力性異なるよ。

ええっと、財によって需要量の増える量が異なるのは分かりますが、同じ財であっても元の価格が異なれば需要価格弾力性が異なるってなんでですか?イメージがわきませんね。

確かにはじめはイメージできないよね。ともかく、まずは、財によって需要量の増える量が異なる場合の「需要の価格弾力性」について考えてみようか。

はい。

じゃあ、今回は元々2000円の「専門書」と「ケーキ」についての「需要の価格弾力性」について考えてみよう。

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図1;ケーキの「需要の価格弾力性」

 

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図2;専門書の「需要の価格弾力性」

専門書とケーキの場合の需要曲線の傾きが異なりますね。

そうだね。この2つの図の専門書とケーキのはじめの価格が2000円だとするよね。その時、1%の価格の変化っていくらだと思う?

2000円の1%なので20円です。

そうだね。じゃあ、20円の減少でそれぞれの需要量はどれだけ変化する?

図1のケーキの場合、2000円から1500円までで100個需要量が増加するので、20円の減少で20円減ると、4個ずつ需要量が増加します。

そうだね。じゃあ、専門書は?

ええと、まだケーキのほうは整数なので分かるのですが、専門書はよく分かりません。どう計算すればよいのですか?

うん。どういう概念かは分かったと思うから、需要の価格弾力性の公式を見てみよう。需要の価格弾力性は、以下のような公式で表されるよ。

需要の価格弾力性計算方法

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※△Q/△Pは需要曲線y=ax+bの傾きaの逆数

 P,Qは元々の(基準となる)価格と数量

難しそうですね。

そうだね、私もはじめは難しく感じたけど理解できるから心配しないで(笑)。

あれ、なんで(-1)を掛けているんですか?

どうして(-1)をかけるかというと、需要の価格弾力性はもし価格が1%下がった時に需要量が今よりも何%増加するか、つまり、正の数になることを意味しているんだったよね。

需要量が増えるってことで正の数になるということですね。

価格が下がるということは、価格の変化率は負の数だよね?それなのに、需要量は増加するんだから需要量の変化率は正になるよね。

そうですね。

そうだとすると、需要の価格弾力性が正の数になるためには、-1をかけないと正の数にならないから、-1をかけているんだよ。

なるほど。

公式の意味がある程度分かったところで、さっきの元々の価格が2000円のケーキの需要曲線y=-5x+2500の例を使って計算してみよう。

ケーキの需要の価格弾力性

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図1;ケーキの「需要の価格弾力性」

さっき、カズが言ってくれたように、1%価格が減少(20円の減少)すると4個需要量が増加するんだったよね。需要の価格弾力性の結果は4%となったよ。

あ、今回は価格が2000円の時の元の数量が100個だから100個の4%で4個と同じになるってことなんですね。なるほど。計算でやってみるとこうなるんだったんですね。

そうだよ。じゃあ、次の専門書の「需要の価格弾力性」は公式を使うとどうなるだろう?ちなみに、専門書の需要曲線はy=-15x+3500だよ。

専門書の需要の価格弾力性

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図2;専門書の「需要の価格弾力性」

専門書の需要の価格弾力性は4/3%になりました。

うん。そうだね。今回の専門書の需要の価格弾力性が表していることは、どういうことだか分かる? 

はい。価格が1%(20円)下がると専門書の需要量が4/3%増加するということです。

そうだね。今回は価格が2000円の時の元の需要量が100冊だったから100冊の4/3%って4/3冊ということだよね。今回のケースを整数で表すと、価格3%(60円)下落してやっとと4冊需要量が増加するってことだよね。

なるほど。つまり、専門書とかの需要の価格弾力性が低い財は、価格を下げても需要量の増加の伸びが大きくないから、価格が高いままだということですか?

そうそう。もちろん、はじめに言ったように他の要因もあるけど、需要の価格弾力性が低いから高いという理由もあるんだよ。

なるほど。需要の価格弾力性がよく理解できました。

次回は、同じ財でも元の価格によって需要の価格弾力性が異なるケースを見ていこうか。

はい、分かりました!ありがとうございます!

 

大学生の視点で理解するミクロ経済学目次

bestkateikyoshi.hatenablog.com

 

参考

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