読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

分かりにくいを分かりやすいに

受験生や塾講師、家庭教師、資格試験を控えた社会人に向けて情報発信を行うサイトです。

Tutoring For EveryOne

元家庭教師で現職公務員による分かりやすさを追求した全ての学ぶ人のためのサイト

【スポンサーリンク】

公共財-公務員試験のためのミクロ経済学

bestkateikyoshi.hatenablog.com

登場人物

カズ

地域活性ボランティアサークルに所属する大学1年生。経済学部に所属しているが、数学は苦手。

Photo by All Solhouettes / Adapted

先輩

カズと同じ地域活性ボランティアサークルに所属する2つ上の先輩。経済学部に所属している。留学経験があり、外国人の友人も多い。

公共財とは?

先輩、この地域は田んぼばっかりですが道路は結構しっかり整備されていますね。

そうだね。この周辺は住んでいる人が少ない過疎地域だけど、都市部に買い物とか行くのに車が不可欠だし、春になるとこの地域一帯で桜が咲いて人が多くくるから道路はしっかりと整備されているんだよ。

僕が想像していた田舎と少し違ってました!もっと道路もコンクリートじゃなくて土でボコボコだと思っていました。あれ、でもこの道路は行政が作っていて、莫大な費用がかかっていますよね?

そうだね。

そうしたら、僕や僕の両親が払った税金の一部ももしかしたらここの道路の費用に回されているってことですよね?そうすると、僕はまだしも一度もここに訪れたことがない両親とかは自分たちが利用しないのに納めたお金を使われているかもしれないってことですよね?道路の費用って使う人だけが支払うってことじゃだめなんですか?

>面白いところに気がつくね(笑)。道路のような財をミクロ経済学では「公共財」というんだけど、確かに自分は使わないんだから、お金を支払いたくないって感じることはあるよね。「公共財」は基本的に民間企業ではなく政府が財を提供しているんだけど、じゃあなんで民間企業に任せないで政府が「公共財」を提供しているんだと思う?

ええと、道路とかって費用が莫大で民間企業だと作れないからですか?

確かにそういう面もあるかもしれないけど、もっと他に民間企業に代わって政府が「公共財」を提供している理由があるよ。それは、公共財が「何人も同時に利用できて(非競合性)、特定の人を消費から締め出すことができない(非排除性)」という2つの性質を持っているため、民間企業と消費者に市場を任せておくと、本来必要だった供給量に比べて供給量が過少になってしまうからだよ。

市場に任せて政府が介入してこないと、市場でやり取りされる量が少なくなってしまうからということですね。でも、今難しい言葉が2つ出てきましたね...。「非競合性」と「非排除性」ってなんですか?また、この性質を持っているとなんで過少供給になってしまうのですか?

うん。そうしたら、今回は「非競合性」と「非排除性」についてと、この2つの性質を持つ公共財がなぜ市場で民間企業と消費者の自由にさせたら過少供給になってしまうのかを見ていこう!

f:id:bestkateikyoushi:20170426201602j:plain

図1;「非競合性」と「非排除性」とは

まず「非競合性」と「非排除性」は図1のように定義されているよ。道路や国防サービス以外に公園とかも公共財とされているのだけれども、公園は敷地の大きさの限界はあるかもしれないけど、基本的には誰でも同時に使える「非競合性」という性質を持っていて、動物園のように入場料とかも基本的には取らないから、お金のない人でも誰でも入れる「非排除性」という性質も持つよね。このような2つの性質を持つ財が「公共財」と呼ばれるよ。

なるほど。「公共財」自体については理解できました!でもなんで「公共財」は政府が介入しないで市場に自由に任せると本来の供給量より過少供給になってしまうのですか?

それは「公共財」が費用を負担しない消費者でも消費できてしまうために、各消費者がお金を出し渋って費用が集まらないというフリーライター(タダ乗り)問題が起きてしまうからだよ。

フリーライダー問題ですか?なんかカッコイイですね(笑)。

そうだね。日本語に直すとタダ乗りってことなんだけど、例えば、ある企業が公園を作ろうとしていて、事前に住民からお金を徴収して建設しようとしているとするよ。

はい。

その時に、Aさんは公園の建設のために5万円支払ってもいいと思っていて、Bさんは3万円支払ってもいいと思っていたとするよね。でも、公共財って自分が支払わなくても出来てしまえば、同じように公共財を利用できてしまうよね。そうすると、Aさん、Bさんは実際にいくら企業に支払おうとすると思う?

お金も節約できると嬉しいので、Aさんはもともとの評価額5万円より下の額で支払ったほうがお得で、Bさんも3万円より下の額で支払ったほうがお得です。

普通の人であれば、建設されればお金を支払わなくても利用できる財であれば「誰かが支払ってくれるだろう」と思って、元々の評価額分支払わないよね。そうすると、企業から見るとどんなことが起こると思う?

十分にお金を集められなくて、住民が当初求めていた規模の公園ができなくなってしまいます。あ、これが過少供給になるメカニズムなんですね!

そうそう。公園みたいな公共財は「非競合性」と「非排除性」があるから、市場に任せておくと過少供給になってしまうよ。このように市場にいる各消費者が財への各自の過少な評価額を表明して、過少供給になってしまうメカニズムも「リンダール均衡」と言うよ。

「リンダール均衡」の考え方を用いて、公共財を市場の自由な売買に任せる過少供給になってしまうということを表しているのですね。

そうだね。ちなみに実際に公務員試験など資格試験や、学校の定期考査で計算問題として出題されるときには、垂直和の考え方とかがあるのだけど、それはまた今度かな。

分かりました!計算は苦手なのでまずは考え方を理解した後でお願いします(笑)。

そしたら最後に「公共財」について話して終わりにしよう!

「準公共財」ですか?準ってことは定義的には完璧な公共財ではないってことですか?

そうそう。さっき「公共財」とは「非競合性」と「非排除性」という2つの性質を持つ財という話をしたよね。「準公共財」っていうのは、「非競合性」と「非排除性」どちらか片方のみを持っている財のことを言うよ。

なるほど。準公共財って具体的にどんなものがありますか?

例えば、何人も同時に利用できる「非競合性」のみを持つ財を「クラブ財」というんだけど、「クラブ財」の例としてはBSとかテレビの有料放送があるよ。有料放送は、見るためにお金を払う必要があって「非排除性」という性質は持たないよね。でも、契約してしまえば、ほかの契約者が見ていても同時に見れる財だから「非競合性」という性質は持ってないよ。

なるほど。それじゃあ、「非競合性」のみ持つ財は何というのですか?

「非競合性」のみ持つ財のことは「コモンプール財」というよ。「コモンプール財」の例としては漁業権などがあるよ。魚を捕るにも規制はあると思うけど、基本的には自由にとることができる「非競合性」という性質を持っているよね。でも、魚も有限だから誰かがとるとほかの人が取れなくなってしまうという「排除性」があるから、漁業権も準公共財とされているよ。

公共財にもいろいろと種類があるのですね。よくわかりました!ありがとうございます!

bestkateikyoshi.hatenablog.com

参考

【スポンサーリンク】