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ヘクシャー=オリーン・モデル-公務員試験のためのミクロ経済学

bestkateikyoshi.hatenablog.com

登場人物

カズ

地域活性ボランティアサークルに所属する大学1年生。経済学部に所属しているが、数学は苦手。

Photo by All Solhouettes / Adapted

先輩

カズと同じ地域活性ボランティアサークルに所属する2つ上の先輩。経済学部に所属している。留学経験があり、外国人の友人も多い。

ヘクシャー=オリーン・モデルとは?

先輩、こんにちは!先日はリカード・モデルについて教えていただいた時に「ヘクシャー=オリーン・モデル」という用語を言っていましたが、「リカード・モデル」とは何が異なるのですか?

こんにちは、カズ。この間話した「リカード・モデル」というのは、2か国間の貿易において、「生産技術の違い」が比較優位を決めて、2つ財があるとしたら、各国比較優位を持つ財に特化して生産して、比較優位を持たない財は輸入によって需要を満たすという話だったよね。

はい。そうでしたね。

今回話す「ヘクシャー=オリーン・モデル」というのは、元々その国にある生産要素(=賦存要素;ふそんようそ)の違いが比較優位を決めると考える貿易理論だよ。また、「リカード・モデル」では1つの財に完全特化していたけど、「ヘクシャー=オリーン・モデル」では1つの財に完全に特化して生産するのではなく、財の生産量に偏りはあるけど、2つの財を両方とも国内で生産するという不完全特化型の貿易理論だよ。

賦存要素...ですか?なんか難しい用語が出てきましたね...。ただ、不完全特化型というのは、現実の貿易でもそうですから、より現実に即した理論で理解しやすそうですね!

そうだね。まず賦存要素についてだけど、リカード・モデルでは生産要素は労働力だけで話していたけど、ヘクシャー=オリーン・モデルでは労働と資本の2つで考えているよ。

生産要素が労働と資本って以前企業の生産関数について話してくださったときに、企業が財を生産する際の2つの生産要素として話してくださったやつですね。

そうそう。企業の生産関数について話した時にも言ったように、労働投入量だけを多くしても資本投入量が同じままだと、財の生産量はそんなに多く増加しないよね。

図1;労働投入量と資本投入量の2要素の時の生産量

図1のように、労働と資本のバランスをとりながら投入することで生産量を効率的に増加させることが出来るよね。そして、この部分がポイントなのだけど、ヘクシャー=オリーン・モデルでは、資本集約的な財と労働集約的な財の2つの財があると仮定するよ。そして、各国に存在している生産要素の元々の量(賦存要素)が異なるために貿易が行われるとされているよ。

資本集約的な財と労働集約的な財ってなんなのですか?

まず資本集約的な財というのは、自動車や半導体を用いた電子機器類のような財で、生産において労働を投入するよりも比率として資本を多く投入する種類の財のことだよ。自動車工場とかって機械(=資本)が多く必要になるよね。逆に労働集約的な財というのは、農産品や繊維製品のように機械資本よりも労働力が比率として多く投入する必要のある種類の財のことだよ。

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図2;ヘクシャー=オリーン・モデルとは

図2に書いてあるように、ヘクシャー=オリーン・モデルでは「各国は自国に相対的に多く存在する生産要素を集中的に用いる財の生産に不完全特化し、それを輸出する」という考え方だよ。

図3;ヘクシャー=オリーン・モデル

図3のように、もともと貿易を行っていない場合のA国の生産量は、生産領域曲線内の左側で生産量を決定することが出来るよ。

なるほど。生産領域内で最大限効用を高めるとすると、(資本集約的な財、労働集約的な財)=(X1、Y1)と生産領域曲線の境目でかつ、交易条件が接する部分が貿易を行わないときの効用最大に出来る生産量ですね。

そうだね。これをさらに貿易を行うことで国際的な価格比に変化し、比較優位を持つ財を輸入し、比較優位を持たない財を輸出することでバランスよく国内で生産できるようになるので、効用を高めることが出来るようになるよ。

これがヘクシャー=オリーン・モデルの考え方なのですね。リカード・モデルとは違って比較優位を持つ財に完全特化はしないで、現実世界の貿易に比較的沿っている感じですね。

そうそう。最後に、ヘクシャー=オリーン・モデルに付随して、2つの定理があるのだけれども、言葉とどういうものかだけでも簡単に頭に入れておこう。

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図4;リプチンスキーの定理・サミュエルソンの定理

この2つの定理は計算とかで出題されることはあまりないから、イメージだけでもしっかり覚えておこう。最後に、下記の書籍は開発経済学についてさらに詳しく書いてくれている本だから興味があったら見てみるといいと思うよ。特に2冊目は専門書だけど結構読みやすいよ。

分かりました!ありがとうございます。

bestkateikyoshi.hatenablog.com

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