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余剰分析Ⅰ-公務員試験のためのミクロ経済学

bestkateikyoshi.hatenablog.com

登場人物

カズ

地域活性ボランティアサークルに所属する大学1年生。経済学部に所属しているが、数学は苦手。

Photo by All Solhouettes / Adapted

先輩

カズと同じ地域活性ボランティアサークルに所属する2つ上の先輩。経済学部に所属している。留学経験があり、外国人の友人も多い。

余剰分析とは?

あっ、先輩、こんにちは!何の勉強しているんですか?

こんにちは、カズ。今日は家庭教師のアルバイトがあるから準備しているよ。

家庭教師のアルバイトって楽しそうですね~。家庭教師は大変ですか?

まぁまぁ大変だね。1年以上やっているけど、まだまだ分からないことばかりかな。

そうだったんですね。今は授業でどんな内容を学習しているんですか?

主に中学生を担当しているから数学とか英語かな。あ、そういえば、最近ミクロ経済学でカズは「余剰分析」について授業で学習した?

えーと、やったかやってないか忘れました(笑)。

そうか(笑)。あ、そうしたらちょうど今の家庭教師の話を使って「余剰分析」について話せるから、今日は「余剰分析」について話そうか。

忙しいのにありがとうございます。そもそも「余剰分析」って何なんですか?

「余剰分析」の余剰っていうのはそもそも、「市場の効率性の指標」のことで、「余剰分析」は市場メカニズムの中で効率的に資源が配分されているかを分析することだよ。

何言っているのかさっぱりです(笑)。

まぁ、今の説明だと辞書的だから分からないかもね。じゃあ、例えば需要曲線って何を表しているんだったか覚えてる?

はい。需要曲線は「ある価格の時にどれだけの個数が買われるか」を示した曲線です。

そうだね。それってつまり、需要曲線は「財が市場にある数量あるときに、どれほどの価格で消費者が買うか」という評価額を示している事でもあるよね。

そうですね。

例えば、図1の需要曲線を見てほしんだけど、ある財が市場に50個あるとき、消費者はいくらでまでなら買っていいと思ってる?

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図1;消費者余剰①

図1の例だと、市場に財が50個ある場合は、160円までなら出してもいいと思っています。

そうだね。じゃあ、その時、供給曲線の方はどうなっている?

供給曲線は財を50個供給している時には、価格は40円でいいと思っています。

そうだね。じゃあ、生産者(会社)が40円で50個供給したら、消費者にとってはどう?

市場に財が50個の時は、160円までなら出していいと思っているので、120円分得をしたと感じます

そう!まさにこのお得感が消費者にとっての消費者余剰なんだよ。じゃあ、図1の中で市場に財が50個の時の消費者余剰ってどう表されると思う?

ええっと、120円ってことではないのですか?

ここが少し間違えやすいポイントなのだけど、考え方としては価格が40円の時、市場に出回っている50個目の財のお得感が120円という考え方だよ。図2を見てみよう。

図2;消費者余剰②

価格が40円の時の消費者余剰は、図2のように表されるよ。まずそもそも、50個すべての財の価格は40円だよね。それじゃあ、1個目の財、2個目の財、‥‥50個目の財に対してそれぞれの消費者の評価額はどうなっている?

消費者の評価額は、需要曲線が表しているので、1個目の財の評価額は、200円近くて、2個目の財の評価額は、1個目よりも低いですが200円近くで、それぞれ評価額は異なります。

そうだね。こんな感じであるときの固定された価格(40円)と、1個目、2個目、‥‥50個目との評価額との差を全て足したのが、消費者余剰とされているんだ。

なるほど。価格は固定で、評価額は1個目、2個目、‥‥50個目と別々で考えていくので図2のような黄色で塗られた部分が消費者余剰になるのですね。

うんうん。じゃあ、もし価格は40円で、財の供給量が50個だった時の企業側(供給曲線)の生産者余剰とどうなると思う?

うーん。どうなるんですか?

それじゃあそもそも、供給曲線は何を表しているんだっけ?

供給曲線は、「ある個数生産した時に、販売しても良いと思う値段」を示した曲線です。

そうだね。ということは、財が50個目の時の販売しても良いと思う価格が40円だったわけだよね。価格40円は固定なんだから、1個目、2個目‥‥49個目までの財の販売しても良いと思う値段と差が生まれるよね?

そうですね。

この財の個数ごとに「販売しても良いと思う値段」と「実際の価格(40円)」との差の総計が図3のような生産者余剰のことなんだ。

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図3;生産者余剰

なるほど。

そして、この「消費者余剰」と「生産者余剰」を足し合わせた合計が「総余剰」と言われているよ。「総余剰」は、この市場全体の余剰の合計のことを表していて、「総余剰」が大きければ大きいほど、この市場は効率的な売買ができているとされるよ。

そういうことだったんですね。あ、そういえば始めに家庭教師の例を使って「余剰分析」について話すって言ってましたけど、どういうことですか?

そうだったね。じゃあ、今生産者は家庭教師1人だけだとしよう。つまり、授業を提供するというサービスが財で、その講師の授業を受けることのできた生徒の人数を財が供給された数量とする。

はい。

その時にまず、家庭教師が1人の生徒に対して授業を提供したとしよう。この時の需要曲線と供給曲線を図4で表したとすると、家庭教師はいくらで授業を行って、1人の時は生徒はいくらまでなら払っても良いと思っている?

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図4;余剰分析①

生徒1人を担当するときに実際の価格は1000円で、生徒が払っても良いと思っている金額は1600円です。

そうだね。じゃあ、ここで質問だけど、この時の総余剰ってどれくらいになると思う?

図4の消費者余剰と生産者余剰の囲まれた部分ですよね?どうやって計算するのですか?

総余剰の計算は、消費者余剰と生産者余剰の囲まれた部分の面積を求めてあげれば総余剰が出てくるよ。例えば、生徒一人の時の総余剰は以下のように計算できるよ。

生徒一人の時の総余剰は?

総余剰=消費者余剰+生産者余剰

消費者余剰=(1600-1000)×1+(1700-1600)×1×1/2

          =600+50=650(円)

生産者余剰=1000×1×1/2

          =500(円)

総余剰=650+5001150円

次に、生徒が二人になった時はどうなる?

まず、家庭教師は2人も生徒を担当するから大変になるので、価格1200円に上げさせてもらいます。ただ、それでも2人目の生徒も1500円の価値があると思っています。

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図5;余剰分析②

そうだね。じゃあ、生徒2人の時の総余剰は?

生徒二人の時の総余剰は?

総余剰=消費者余剰+生産者余剰

消費者余剰=(1500-1200)×2+(1700-1500)×2×1/2

          =600+100=700(円)

生産者余剰=1200×2×1/2

          =1200(円)

総余剰=700+12001900円

上記の計算結果のように、生徒一人の時に比べて総余剰は大きくなります。

そうだね、それじゃあ、生徒三人の時の総余剰はどうなると思う?

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図6;余剰分析③

ええと、以下のような計算結果になります。

生徒三人の時の総余剰は?

総余剰=消費者余剰+生産者余剰

消費者余剰=(1700-1400)×3×1/2

          =450(円)

生産者余剰=1400×3×1/2

          =2100(円)

総余剰=450+21002550円

そうだね、この時、一番総余剰が大きいのは、生徒三人を担当している需要曲線と供給曲線の交点の部分だよね。

あ、ほんとですね。

これ以上生徒の人数が増えて価格が上がると、交点から離れて総余剰が生徒三人の時よりも小さくなってしまうんだけど(デッド・ウエイト・ロス)、これについてはまた今度話そう。

ありがとうございます。これ以上やると頭がパンクすると思うのでまた今度でお願いします(笑)。

bestkateikyoshi.hatenablog.com

参考

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