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純粋独占市場-公務員試験のためのミクロ経済学

bestkateikyoshi.hatenablog.com

登場人物

カズ

地域活性ボランティアサークルに所属する大学1年生。経済学部に所属しているが、数学は苦手。

Photo by All Solhouettes / Adapted

先輩

カズと同じ地域活性ボランティアサークルに所属する2つ上の先輩。経済学部に所属している。留学経験があり、外国人の友人も多い。

純粋独占市場とは?

 

あ、先輩、こんにちは...。

こんにちは、カズ。この間不完全競争市場と3つの類型(独占市場・複占市場・寡占市場)について話したときに、カズのお父さんがタバコの値上がりで仕送りの額が減ったって話したよね。その後どうなったの?

ええと、結局仕送りの額は減ってしまったままです...。タバコ製造が国内でJT1社のみっていう独占市場状態で、JTが自由に価格を設定できるならどんどん値段を高くできますよね。一社で独占して利益を得るなんてなんかずるいですね。

 まぁまぁ、落ち着いて。タバコは健康問題もあるから独占になるのはある程度仕方ないよ。それに確かに独占市場では売り手が価格に影響力を持つっていう話をしたけど、それでも自由に高くできるというわけではなくて、ミクロ経済学的には独占市場における財の価格と生産量の決まり方にもルールがあるんだよ。

そうなんですか?

うん。それじゃあ、今回は市場に売り手が1社しかいない純粋独占市場における価格と生産量の決まり方について話していこう!

はい。

まず純粋独占市場に入る前に復習で、完全競争市場においてどの様に最適な生産量って決定したんだっけ?

確か、最適な生産量とは利潤が最大になる生産量のことを表していたので、「MR=MC(限界収入=限界費用)」の部分、即ち限界収入曲線と限界費用曲線との交点の生産量でした。

図1 ;完全競争市場における最適生産量

そうだね。図1のように「MR=MC(限界収入=限界費用)」の部分で均衡するから最適な生産量は「MR=MC(限界収入=限界費用)」の部分となるんだったね。

はい。

また、不完全競争市場でも「MR=MC(限界収入=限界費用)」で利潤が最大になる生産量となるのは変わらないよ。また、完全競争市場の時と同様に、「生産量×平均費用」が企業の総費用となることは変わらないよ。

図2 ;完全競争市場における売上と費用、利潤

なるほど。それでは、完全競争市場と不完全競争市場の純粋独占市場では何が異なるのですか?

不完全競争市場をグラフに表すときは図3のようになるよ。

図3;純粋独占市場(不完全競争市場)

例えば、図3のグラフを見ると、「MR=MC(限界収入=限界費用)」となる生産量は、タバコ100箱の時となるよね。その時って市場におけるタバコの価格はいくらになると思う?

「MR=MC(限界収入=限界費用)」となる1箱200円ではないのですか?

いいえ、確かに完全競争市場では1箱200円になるのだけど、不完全競争市場では図3のスライド2のように、生産量100箱の時は1箱の価格は400円となるよ。

需要曲線を使って求めてますけど、なんでそうなるのですか?

それは、需要曲線について思い出してみると理解できると思うよ。需要曲線ってそもそもどのような意味を持った曲線のことだったっけ?

確か、需要曲線は、「ある価格の時に市場で取引される個数の組み合わせの集合体」のことを言いました。例えば100円の時に100個取引されて、150円の時に150個取引されて・・・っていった組み合わせの集合を曲線、または直線で表したりしました。

そうだね。つまり、需要曲線は言い換えると、「ある生産量の時に消費者がいくらで買ってもいいか」という価格の評価額を表していることにもなるよ。ということは、図3のグラフではどう?

あ、タバコの生産量100箱の時、消費者は1箱400円出してもいいと評価しています。

うんうん。ということは、タバコ企業は利潤を最大にしたいと思って製造しているわけだから、100箱作ったときに400円出すと消費者が言っているわけだから、わざわざ200円で売らなくてもいいわけだよね。

なるほど。だからタバコ企業は独占していて1社しかないから自分で400円と値段を設定することができるのですね。

そう。それが独占企業にとって利潤を最大にできる価格になるからね。じゃあ、費用のほうはどうなると思う?

図3;純粋独占市場(不完全競争市場)

企業にとって1箱生産したときの費用は平均費用(AC)曲線を見ればよいので、生産量100箱の時の1箱あたりの費用は300円になります。

そうだね。このように1箱あたりの費用については不完全競争市場も同様に平均費用(AC)曲線を用いるよ。そうすると、生産量100箱の時の利潤はどうなる?

図3のスライド3のように、総売り上げから総費用を引いた残りの部分が利潤になるので、今回の場合だと総売り上げの400円×100箱=40,000円から総費用300円×100箱=30,000円を引いた10,000円が総利潤になります。

そうだね。このようにして均衡における生産量と価格、さらには費用、利潤まで求めてしまうことができるよ。 

なるほど。あれ、そういえば、疑問に思っていたのですが、どうして純粋独占市場のグラフでは限界収入(MR)曲線が右下がりになっているのですか?図1の完全競争市場のグラフではMRは水平な直線だったのにどうしてですか?

図1 ;完全競争市場における最適生産量

いいところに気が付いたね。それは独占市場では企業が一社しかなく、その企業が生産量を一つ増やすと価格にも影響を及ぼすから価格が下がってしまったよね。ということは、生産量を上げるとその分独占企業にとって収入は増えるけど、収入の増え幅は小さくなってしまうよね。

なるほど。完全競争市場であればたくさん売り手が存在するから、生産量を増やしても価格は同じままだと仮定していたから1生産あたりの収入の伸びた分を表した限界収入曲線は水平なままだったのに、独占市場では収入の伸び率が小さくなってしまうから右下がりの直線になってしまうのですね。

そうそう。純粋独占市場を理解するのは初学者にとっては難しいと思うけど、まずはグラフの見方を理解して、次にしっかりとそれぞれの曲線の意味を理解していくと完全競争市場との違いが分かってくると思うよ!

分かりました!ありがとうございます!

bestkateikyoshi.hatenablog.com

参考

 

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