分かりにくいを分かりやすいに

公務員試験、受験勉強、家庭教師、海外について発信するブログです。

Tutoring For EveryOne

Making the world to understand easily
家庭教師向け記事一覧
大学受験対策記事一覧
公務員試験対策記事一覧

【スポンサーリンク】

費用逓減産業とは?-公務員試験ミクロ経済学

先輩、今ちょっといいですか?

あ、こんにちは、カズ。大丈夫だよ、どうしたの?

ちょっとミクロ経済学の平均費用曲線ACとかで疑問があったので聞きたいのですが、よく平均費用曲線ACって下にU字型の曲線で生産量が上がりすぎると逆に1個当たりの平均費用も高くなってしまいますよね。

f:id:bestkateikyoushi:20200410185544p:plain

平均費用曲線(AC)

そうだね。

でも、例えば鉄道とか大規模な初期投資が必要な業界とかって乗客が増えれば増えるほど、乗客1人当たりのコストも分散されてどんどん低くなりますよね。こういうときは図のようなU字型の費用曲線にはなりませんよね?

確かにそうだね。実はカズの言った通りで、図のようなU字型の費用曲線ではなくて、たくさん生産(/販売)すればするほど、1個当たりのコストが安くなる産業を「費用逓減産業」(ひようていげんさんぎょう)と言うよ。ちなみにさっき言った鉄道もそうだけど、その他には水道やガス、携帯電話事業などが「費用逓減産業」として分類されるんだけど、「費用逓減産業」で考えるときにはU字型の費用曲線にはならないんだ。公務員試験でも時々出てくるから今日はしっかりとマスターしちゃおう!

費用逓減産業とは?

「逓減(ていげん)」という言葉は聞きなれない言葉ですが、「逓減」というのは、徐々に減少することを表しています。グラフで実際に見てみると、U字型の費用曲線ではなく、下記のようにカーブしながら右斜め下に緩やかに下がる曲線をいいます。

f:id:bestkateikyoushi:20200410185613p:plain

「逓減(ていげん)」とは?

「費用逓減産業」は一般的に初期費用が高い産業に多く、新しい企業が市場に参入しにくいため不完全競争市場になることが多くなります。そのため、政府が介入して適切な価格と生産量にする必要があります。

 

 

費用逓減産業における市場の失敗とは?

先述したように、「費用逓減産業」は新しい企業が市場に参入しにくいため、不完全競争市場になることが多くあり、その結果、市場の失敗が発生してしまいます。例えば費用逓減産業の例として鉄道などのインフラ産業があります。鉄道などの産業は線路を敷設したり電車を発注したり、駅を建設したりで一般的に初期投資が高くなります。このような産業では、もしある鉄道会社がすでに地域に線路を敷設して営業を開始していた場合、ほかの企業が鉄道産業に新規参入するのは難しくなります。

 

つまり一般的に「費用逓減産業」では、新規参入障壁が高いため不完全競争市場になりやすいという問題があります。また、「費用逓減産業」に分類される産業には鉄道や水道、ガスと言った公共性の高い産業があるにも関わらず、市場に任せてしまうと過少供給になることがあるとされています。これが「費用逓減産業」で起こる市場の失敗です。実際にグラフで過少供給について見てみましょう。

f:id:bestkateikyoushi:20200410185630p:plain

費用逓減産業

費用逓減産業はさっきも話したように不完全競争市場なのでつまり、生産量は「MR=MC(限界収入曲線と限界費用曲線の交点)で決まって、価格はこの時の生産量の時の需要曲線上を見て判断することになります。上記のグラフを例にすると、生産量が50Lで価格は1L当たり300円になるのが企業にとっての利潤最大化になります。

 

 

費用逓減産業における政府の介入とは?

平均費用価格形成とは?

ただ、費用逓減産業にはガスや水道と言った人々の生活には欠かせない財が含まれているため、価格が高くて過少供給になってしまうと、あまり裕福でない人にとっては厳しくなります。そこで政府が介入して供給量を増やして価格を下げることで多くの人に財が行き渡るようにします。政府が介入したときの生産量と価格の変化には2つの考え方があります。1つ目が「平均費用価格形成」と呼ばれる考え方です。

f:id:bestkateikyoushi:20200410185649p:plain

平均費用価格形成

上記のように、D=AC(需要曲線と平均費用曲線)となる生産量と価格の組み合わせに政府の介入によってする考え方が「平均費用価格形成」となります。この時は元々の生産量よりも増えて、価格も下がります。この時、生産量は25L増えて価格は50円下がりました。この時、企業の利潤は売上(生産量×価格)から費用(生産量×平均費用)を引けばいいので、利潤はゼロになります。つまり「平均費用価格形成」の時には政府が介入して企業の赤字が出ないところまで生産量を増加させる考え方になっています。

 

限界費用価格形成とは?

もう一つの考え方は「限界費用価格形成」というものになります。これはDMCとなる組み合わせで生産量と価格を設定する考え方で、生産者余剰と消費者余剰の合計(総余剰)を最大にする考え方になります。

f:id:bestkateikyoushi:20200410185704p:plain

限界費用価格形成

ただ、このDMCの上にAC(平均費用曲線)があるのがグラフからわかると思いますが、この時は総費用が総売上を上回ってしまうから赤字になってしまいます。そうなると、企業はわざわざDMCとなる生産量、価格に設定しないので、社会全体にとって望ましいDMCとなる生産量、価格になるように、政府が企業に補助金を補填したりするなどして対応したりします

 

つまり、「限界費用価格形成」は「平均費用価格形成」とは違って企業に補助金を渡して補填したりします。この2つ以外にも方法はありますが、試験とかに出題されるのはこの2つがメインなのでこの2つをしっかりと理解しておきましょう!

【スポンサーリンク】