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マクロ経済学とは?-大学生の視点で理解するマクロ経済学

bestkateikyoshi.hatenablog.com

登場人物

カズ

地域活性ボランティアサークルに所属する大学1年生。経済学部に所属しているが、数学は苦手。

Photo by All Solhouettes / Adapted

先輩

カズと同じ地域活性ボランティアサークルに所属する2つ上の先輩。経済学部に所属している。留学経験があり、外国人の友人も多い。

マクロ経済学とは?

あ、こんにちは、先輩...。

こんにちは、カズ。あれ、どうしたの?すごく疲れた顔しているけど。

すいません、実は今学期からマクロ経済学の講義を取るようになって今日が初めての授業で、これまで学んできたミクロ経済学と同じだと思って楽勝だと思っていたら全く分からなくて頭が痛くなりました...。

なるほど。確かにミクロ経済学のように生産者、消費者、政府がいて、それぞれの利潤を最大化するという考え方でマクロ経済学を考えていくと意味が異なってきてこんがらがってきてしまうよね。私も実際マクロ経済学は初めのころ全く理解できなかったよ。

先輩もそうだったんですか?少しホッとしました。でもミクロ経済学とどう違ってくるんでしたっけ?なんか授業でマクロ経済学一国全体の視点で考えるというのは聞きましたが、一国全体の視点になると具体的な考え方や計算などどう違ってくるのですか?

そうだね。マクロ経済学は一国全体の生産量を扱う学問で、ミクロ経済学との違いは以前話した通りだったよね。ただ、マクロ経済学の学問の目的として何があるかというと、一国としての経済成長雇用(失業問題)の分析などがあげられるよ。特に国民の雇用の問題へのアプローチはミクロ経済学にはないテーマだったよね。

失業などについては確かにミクロ経済学では分析しなかったですね。

そうそう。そして雇用の問題は利子率やインフレ率などミクロ経済学ではほとんど出てこなかった考え方を導入するよ。

インフレとかかなり難しそうですね...。

そうだね。でも利子率やインフレ率などをグラフの軸として用いたりするから避けて通れないよ(笑)。ただ、その一方で、マクロ経済学では生産物の価格などは使わないよ。

そうなんですか...。難しそうですが、ミクロ経済学マクロ経済学の違いの一つとしては、グラフの軸の取り方の違いがあるのですね。

そうだね。また、マクロ経済学では、経済成長と雇用の改善を目標にしているから、どういった状況の時に、どのような政策を行うとどうなるのか?を体系的にまとめているから、それらを覚えていくということが重要になってくるよ。

なるほど。マクロ経済学という学問についてミクロ経済学と違いが何となく分かってきました。あれ、でも一国の生産量や生産額ってどの様な尺度で測るのですか?メーカーから100円で買った製品を、お店で120円で消費者に売ると一国の生産額は220円っていうことになるのですか?そうなると卸売業者が多ければ多いほど一国の生産額が大きくなるってことですよね?それに、一国の生産額ということは、外国の企業が国内で販売した製品の金額とかも含まれるのですか?

いい所に気付いたね。確かに一国の生産額と言っても定義の仕方によって生産額はバラバラになってしまうよね。マクロ経済学でも様々な生産額の定義を想定していて、GNPとかGDPを使っているよ。

GNP?GDP?なんかGDPはニュースで聞いたことがあるような気がしますが、何がどう違うのですか?

ニュースでは聞いたことある用語かもしれないけど、分かりにくい言葉だよね。実際にマクロ経済学の計算問題を解く際には、GDPなのかGNPなのかなど考える問題は多くないけど、一国の生産額を決定するうえでどの様な考え方があるのかはまず理解しておいた方が良いと思うから今日は、一国全体の生産額を示すGNP、GDP、またGNIという3つの考え方を理解していこう!

はい、お願いします!

まず、GNP(Gross National Products)とは国民総生産のことで、「ある一定期間にある一国の国民が生み出した付加価値の合計」を表しているよ。ポイントなのは「国民が生み出した」の部分で、例えば日本国民がアメリカにいても日本国民が生み出した付加価値であれば日本の総生産に含むし、逆に日本にいるアメリカ人が生み出した付加価値は日本の総生産に含まないという考え方だよ。

なるほど。でも付加価値って何なのですか?生産額とは違うのですか?

うん。付加価値って分かりにくい言葉だよね。付加価値は加わった価値ってことなんだけど、例えば私が3万円で小麦粉を買ってきてパンを作って5万円で売ったとするよね。その時、2万円の利益を得ることが出来たわけだけど、この2万円を付加価値と言うよ。

あ、売上から原材料費など諸経費を引いた利益のことを付加価値っていうのですね。

そうだね。付加価値っていうのは「付加価値=生産物価格-中間投入財価格」で表されるよ。下記の図1を見てみよう。 

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図1;付加価値の計算方法

付加価値というのは新たに生まれた価値のことだから、図1のお米という財を考えた時に、はじめに農家が500万円分のお米を生産・販売したとするよね。このとき、今回は単純化のために農家に係る原材料費などはないと仮定して、500万円全てが農家の利益になると考えると農家が生み出した付加価値は500万円となるよ。

図1を見ると、農家が農協に300万円分販売したあと、その農協がさらに400万円でスーパーに販売して、100万円の利益を得ていますね。この100万円分の利益が新たに生まれた価値だから付加価値ということなのですね。

そうそう。そして、それぞれ新たに生まれた価値を合計したものを一国全体の付加価値と呼ぶから、図1の例では750万円が付加価値の合計になるよ。

なるほど。この付加価値の考え方はGDPでも同じなのですか?

そうだよ。それじゃあGDPは何が違うかと言うと、まずGDP(Gross Domestic Products)とは国内総生産のことで、「ある一定期間にある一国の国内で生みだされた付加価値の合計」を表しているよ。

GNP(Gross National Products=国民総生産)の一国の国民が生み出した付加価値とは違って、GDP(Gross Domestic Products=国内総生産)は一国の国内で生み出された付加価値の合計ってことなんですね。

そうそう。GDPは国内だから例えば日本国内でアメリカ人が生み出した付加価値も日本のGDPとして含むよ。

なるほど。それじゃあ、3つ目のGNI(Gross National Income=国民総所得)とは何が違うのですか?

GNIは国民総所得と言われるように、GNP(国民総生産)とほぼ同じ意味だよ。内閣府による2.93SNA移行による 主な変更内容を見ると分かるように、従来国民経済計算の為に用いられてきたGNPに少し修正を加えたGNIという概念を導入したとあるから、厳密に言うと少し異なるけど、ほぼ同義とあるのでそこまで難しく考える必要はないよ。もしより詳しく知りたい場合は内閣府のHPを確認してみよう。

はい!こういった一国全体の生産額や総所得の定義を使ってマクロ経済学は一国全体の経済成長や雇用問題を分析したりするのですね!よく分かりました!ありがとうございます。

 

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