あ、こんにちは、先輩...。
こんにちは、カズ。あれ、どうしたの?すごく疲れた顔しているけど。
すいません、実は最近公務員試験対策でマクロ経済学の勉強を始めるようになって、これまで学んできたミクロ経済学と同じだと思って楽勝だと思っていたら全く分からなくて頭が痛くなりました...。
確かにミクロ経済学と同じ感じでマクロ経済学を考えているとこんがらがってきてしまうよね。
はい。ミクロ経済学とどう違うか教えて下さい!
分かった!今日はマクロ経済学とミクロ経済学との違いを見ながら全体像を理解できるようにしていこう!
マクロ経済学とは?
まずマクロ経済学とは、『一国全体の経済動向や、他国との貿易など大きな規模の経済活動を研究する学問』のことになります。「マクロ(macro=大きな、巨大な)」という意味からも分かるように、大きな視点、即ち一国全体の視点から経済を見る学問になります。
どんな学問にも「なぜその研究を行うのか?」という出発点、即ち学問の目的があります。もちろん、マクロ経済学にも学問としての目的があります。マクロ経済学の目的は、一国としての経済成長や雇用(失業問題)の分析などがあげられます。特に国民の雇用の問題へのアプローチはミクロ経済学にはないテーマとなり、大きな特色となります。
マクロ経済学における雇用の問題を検討する際には、利子率やインフレ率などミクロ経済学ではほとんど出てこなかった考え方を導入します。その一方で、マクロ経済学では財やサービスの価格などはあまり出てきません。
また、ミクロ経済学とマクロ経済学の違いの一つとしては、グラフの軸の取り方の違いがあります。例えば、後述するようにミクロ経済学では、縦軸に財の価格や費用又は生産量、横軸に生産量を取る図を用いることが多いですが、マクロ経済学では縦軸に利子率や物価水準、横軸に国民所得を取る図を用いることが多いです。
もちろん、公務員試験でよく出題されるグラフの軸なので全部が全部こうなるとは限りませんが、大まかな分類として違いをイメージできると思います。僕も経済学を勉強し始めた当初はそうだったのですが、マクロ経済学とミクロ経済学で違いがごちゃごちゃになって、ちんぷんかんぷんだったので、グラフの軸の取り方について違いが分かっていると整理しやすいと思います。
ともかく、マクロ経済学では、経済成長と雇用の改善を目標にしているため、どのような状況の時に、どのような政策を行うとどうなるのか?を体系的にまとめてあるため、それらを覚えていくということが重要になってきます。
ミクロ経済学とは?
次にミクロ経済学について説明していきたいと思います。ミクロ経済学とは、『企業や消費者の商品・サービスのやり取りや政府の活動などマクロよりは小さい規模の経済活動を研究する学問』になります。ミクロ経済学では、マクロ経済学の一国レベルの視点ではなく、消費者の購買行動など経済活動を分析したりします。
ミクロ経済学では、市場(しじょう)というモノやサービスが売買される場所のことを中心に勉強します。市場は、企業から消費者(家計)がモノやサービスを購入する生産物市場と、家計から企業へ労働力などを提供する生産要素市場の二つに分類され、この二つの市場を通じて一国の中で行われている経済活動を分析します。
[参考]「わかりやすく経済学教室 ぴーすけ講座」
そして、上記のイラストを見てもらうと分かるように、市場には大きく「家計」、「政府」、「企業」と三種類の主体が存在します。「家計」とは、僕たちのような消費者を言います。「家計」は「企業」が提供する財やサービスを購入したり、場合によっては「労働力」を提供したりします。「政府」は税金を徴収したり、逆に補助金を渡したりなど公共サービスを行ったりする主体になります。
また、「家計」と「企業」による市場での財やサービスのやり取りを分析するため、グラフを用いて分析する際には、財の価格やコスト、生産量などが軸にくることが多いです。
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